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「なぁ、プー野郎、お前今、何考えてるー?」


空を見つめたまま問いかける。


「あ?な〜んにも。」


「俺も〜。このまんま、マジでなーんもしたくねーな」



このままぷかぷか浮かんで、

雲ひとつない空を見上げて

ただ呼吸だけをして

なんにも考えず、なんにもせずに…



「いつかさー、戦わなくていい日常がくるかなー?」


腹の上でクマは少しだけ黙った後、んー…と唸った。

そういえばこいつって、重いには重いけど、体全く成長してねーよなと昴は気づく。


「お前だったらどうにかできんじゃねぇの」


「…は?それどーゆー意味ー?」


「お前だったら、こーゆー世界を消しちまうことくらいできんじゃねーのかってことだよ」



その言葉にはさすがに目を見開いてしまった。

たちまち空が視界に映らなくなる。



「な……」


「人類抹消っつーのは朝飯前だろーし、地球の地形を変えることすらも可能なはずだ。つまりは本気を出せばなんでもできる…はず。だろ。お前はまだ本気を出したことがない」



黙りこくっている昴の腹の上で、クマは冷淡な声で続けた。



「お前にならできんだろ。お前になら、理想の世界を一瞬で作ることくらい案外容易いかもしれねーぞ。

…つーか1度で解釈しろボケカスが。」




「んなこと…考えたこと無かったな…」



なかったけど…

でも…


もしもこの残酷な世界を

一瞬で終わりにできたら?


そうしたら……





「っっ!ぅわっ?!?!?!」






まさに今、自分が沈んでいっていることがわかった。


塩水の中で目を開きたくなくて、目を瞑りながらもなんとか上へと泳いでいく。





「ーーーっぶはぁっっ!!!」


手のひらで顔を拭い、目を開けると、ひっくり返った浮き輪に手をかけて笑っている里桜と翔。

そして翔によって浮き輪の上に上げられているびしょ濡れのクマがいた。



「っぬ…お前らよくもっ」


「はい、どーぞ」


満面の笑みの里桜にサングラスをかけられる。



「てめーらのせいで危うく溺れ死ぬとこだったぜぇ…」


不機嫌なクマには、翔がサングラスを戻していた。

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