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「悪かった悪かった!っはー…

あはは…笑いが止まらんっふー…はは」


いつまでもベッドで転がっている昴を見ながらため息を吐く。

この男を相手にしてたら本気で頭がおかしくなってしまいそうだと思えてきた。

からかわれるのはいい気分じゃない。


「めんご!許してよ!

てか!里桜の嫌がることはしないよ!」


「はぁ?」


少しだけ、真顔に戻っている昴を横目で見る。


「ちょっと確認しただけ!里桜がまだ泣いていないか。」


「……あっそう…」


「翔に殺されたくないしね!あと、涙拭いてやれんのも抱きしめてやれんのも、俺じゃねーから。」



ニッと見せる白い歯を一瞥した後、また里桜は椅子に腰掛けた。

無視しようと決め込み、もう一度机の上の額縁に目を落とす。


そして、ハッとなって結局声を発してしまった。


「それより昴!棗ちゃんに会いに行ってきなよ!」


「えぇー?」


「ほらそう私言ったじゃん!会いたがってたって」


「でもクマと3人でスマブラやりたいって言ってたんだろー?クマ野郎も行けるときじゃないと。あと、ついでに翔も里桜も揃ってる時に皆で行くべき。じゃん?」


その発言には口篭り、机の上の棗の笑顔を見る。

本当の妹みたいに感じた、愛おしい存在。


「ん、まぁ、そうだけど。私もまた会いたいし。」


「だろー?つーかさ、里桜はいいわけ?

……家族とかに会いに行かなくて…」


後ろに寝そべっている昴がどういう顔をしてそれを言っているのかは分からないが、珍しく弱々しい声。

里桜は暫し沈黙したあと、小さく深呼吸して強く言った。


「行くわけないでしょ。

私の人生には、もう必要ないの。」



私の人生に必要なのは…

たった1人だけ。

もうずっと前から。



そう口にはしなかったものの、昴はそれ以上何も聞いてくることは無かった。

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