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「それよりさー、ドリームんときから思ってたんだけどーそのロケットには何が入ってんの?」


昴は目を瞑ったままそう言った。

果たして興味があるのかないのかよく分からないその様子を一瞥してから里桜は立ち上がった。


あれから毎日つけているペンダント。

ロケット部分をパカッと開けて、目を細める。

自分と、翔と棗とクマ…笑顔が映し出されているプリクラ。



「ほら、こーれ。いいでしょ!」


そう言って上から昴を覗き込みながらペンダントを向けると、昴は起き上がって、グイッと顔を近づけた。


「……細かすぎて見えん」


「ひぁあ?!」


腕を引っ張られ、昴に馬乗りとなる形となってしまった。

一瞬のことすぎて驚愕の表情しか浮かべていない里桜をよそに、昴は寝そべりながら首のペンダントを手に取り見つめている。


ネックレスを引っ張られているし、ちぎりたくないから顔を近づけるしかなくて、ものすごく変な体勢で息が詰まってくる。



「おー、棗とクマ野郎もいんじゃん。ははウケる」


「ん。そうでしょ。はは……ていうか!

いつまでこの状態でいんの!おかしいから!」


「プリクラとかなんか懐かしくね?

俺、写メ派だからさ〜あんま撮ったことないんよね」


「…いや何派とかなんでもいいからさ、とにかくど」


グルリと体が反転し、押し倒されたのだと気付いた時には昴が自分に覆いかぶさっていて、その美しい顔が目と鼻の先にあった。


「ふふふっ…」


昴は肩を震わせて楽しそうに笑っている。

しかし里桜は真剣な顔をして睨み上げた。


「何笑ってんの…こういう悪ふざけはやめて」


「こういうのって確かー…前にもあったようなー」


「あった。だからやめてって言ってんの」


しかし昴は満更でも無い様子でその宝石のような碧眼で真っ直ぐと見下ろしてきた。

どくどくと自分の鼓動がうるさくなってきたのが分かり、昴の胸を押し飛ばそうとした瞬間、その両手は瞬時にベッドに縫い付けられた。



「なんで?あんときはチューしたじゃん俺と。」


「っは…あれっは、事故でしょ、ちょと退いてよっ」


依然睨みを効かせたまま手に力を入れるが、当然1ミリも動かない。


「……事故だと思ってたのかぁー。そお…」


わざとなのか、正気なのか、

みるみる眉を下げ、心底残念そうな顔をしだす昴。


グッと押し返そうと力を入れ続けていたら、だんだんと息が荒くなってきた。


「っぐ……」


「じゃーさ…絶対事故じゃないってわかるようにしていいー?」


その言葉に目を見開く。


「ダメに決まってるでしょ!何言って」


「まだ俺3つ目の願い叶えてもらってないんだよね〜」


声を発する間もなく、顔が近づき、唇が重なる瞬間に里桜はギュッと目を瞑ることしかできなかった。


「・・・」

「・・・」


しかし、いつまで経ってもその瞬間は来ない。

恐る恐る目を開くと、いつの間にか手首は解放されていて、昴の顔は離れていた。


そして何事もなかったかのようにケタケタ笑っている。



「めんごめんご。じょーだん!ふははっ

おもしれー顔!」


里桜はガバッと起き上がる。


「ほんっとふざけないで。いい加減にしてよこーゆーの。

次やったらマジでアソコ蹴り飛ばす。」


「ひぁはっ!それだけはやめてぇ〜!」


わざとらしく笑い転げる昴を睨みながら、荒い息を整えベッドから出る。

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