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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第四章 超インフレ編
92/110

VS海胆

 第四回イベントが始まった。

 内容は、事前予告通り、万全の状態から始まる1on1の決闘。

 今回はクラン戦ではないが、なんとなく落ち着くので、いつものメンバーで集まる。


「じゃあ、一番順位が低かった人が、順位が高かった人に、何でも好きに命令できるってことデ」

「……ダーリン、真っ先に負けていいよ」

「やだよ」

「まあ、頑張りましょう」


 決起集会をして解散し、それぞれ第一回戦の会場に向かった。

 特にしたい命令はないが……ミワとシェンラさんの命令には命の危険すら感じるので、出来るだけ勝っといたほうが良いだろう。

 ちなみに、シェンラさんは攻撃手段がなさすぎるので、相手を毒にする鱗器を作って、珊瑚で耐久ゲーするらしい。

 ……俺がクラン内で二番目に戦いたくない人になった。一番はどう考えてもRex。





 一回戦の会場に入ると、お相手さんも入って来た。

 ちょっと暗そうな男って感じ。

 気まずいながらも、話すこともないので、戦術の振り返りを脳内でしていると……


『待たせたね。はっじまるよー』


 決闘場の中心に、ザ・フィッシュが現れた。

 開始の宣言をするのは、やっぱりこいつらしい。


『よーい、ドン』

「【終焉まで続く加速】」


 とりあえず、開始と同時に必殺技を発動し、加速した。

 初手から突っ込むのも普通にアリだが……一回負けたら終わりな以上、慎重にいきたいので、相手と距離をとりつつ、様子を観察する。


 相手は開始位置から動かず……加速して動き回る俺を、ジッと見据えている。

 カウンター型かもっとトリッキーな型か……いずれにしても、自発的にな奴ではなさそうだし、こっちから動くか。

 直線で突っ込み、


「〈溜摩熱〉」


 [緩熱摩 リベア]を使って、ある程度スピードを落として調整しつつ、攻撃力を上げ、


「オラァ!」


 熱い拳で相手の腹を殴ろうとした瞬間。


「【|海胆咲き棘峠《ウニザキトゲトウゲ】」

「いた!」


バッ!


 相手から、細長い糸……いや、針か。

 ハリネズミのような黒い針が、全身から生えていて、俺の拳に無数の穴を開けた。

 無駄にリアリティがある攻撃なため、見ているだけで痛い。


「ッツ!」


 とにかく、止まっちゃあいけない! 思考停止して、止まったら即死する!

  精神ダメージを耐えて、進むのをやめず、相手の左側を通り抜けた。


 一旦距離を取って、壁に当たらないように気を付けながら、損害を確認する。

 右手に数十の穴が空き、血まみれになっていた。

 痛々しいそれを、スーツを破って止血し、HPを確認すると……7割から、少しずつ減っている。

 毒状態か。


 次に、相手の状態を確認すると……もう振り切って、土下座の様な体勢で、おもいっきり針をアピールしている。

 ……もうあんなん殴りたくない。


 けど、このままだとこっちが毒で死ぬし……ねぇ。

 ……せめてワンパンするか。


 どうせ反撃は来ないので、スピードを下げて、右腕に帯びる熱を上げていく。

 相手にもその熱が伝わったのか、土下座体勢を止め、


「〈ニードルガトリング〉」


 無数の針を飛ばしてきた。

 数本刺さるが、そこまで大きなダメージにはならない。

 少し回避運動をとるだけに止めて、熱をチャージし続ける。 



「そろそろか……行くぞ」


 熱を保持したまま、もう一度相手の方に突っ込み、右腕を振りかぶった。


「〈紅蓮拳〉」


 棘ごと燃やしなが、相手を殴りつけ……倒した。



第一回戦突破


 【ウニ】


 普通にウニの針。漢字は海栗とも書く。

 毒は鱗器の力。


 1VS1をしていると、どうしても1話1話が短くなるんだけど……2回くらい一気にまとめるのと、今回みたいに短いのを1回1回やるの、どっちがいいですか?

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