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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第四章 超インフレ編
85/110

必殺技クエスト①

 すみません、ちょっともう片方の小説に集中していました。

 結構書き方変えてるから、こっちの書き方忘れちゃった。

 ……いや、あれ無理だろ。

 体感海龍よりもやばい。

 海龍が10ヤバヤバだとすると、今回の仏像は500ヤバヤバくらいだ。

 クソ硬いし、取り巻きまで強い。


 もう夜も遅かったので、その日はもう寝て、次の日の授業中はずっと攻略方法を考えて……こんなことしてるから成績悪いんだろなぁ。

 とにかく、《海馬組》全員で挑んでも、勝てるビジョンが浮かばない。

 これがミッションインポッシブルってことか。

 放課後になってもそれは変わらず……


「おい、何上の空になってるんダ?キリキリ働ケ」


 生徒会業務にも支障が出始めた。

 会長に見られてなくてよかった。

 書類に目を通しながら、


「実は、昨日寺のダンジョンに5人で挑んだんだけど、悪魔仏像にボコボコにされたんだよ」

「……お前ら、まだ新要素解放してなかっただろ」

「なにそれ?」


 片手で業務をこなしつつ(作業効率30%)片手で新要素について調べてみると……なんか愉快なことになっていた。


・第四の町、逆転都市ルネ肆アの追加

・必殺技の追加


「必殺技?」

「ああ、全てのスキルが超強化されたってことダ」

「……つまり、あのダンジョンは必殺技がある前提の難易度だったと」

「だろうナ」

「ちょっと急用が出来た!」

「どこに行くの?」


 今すぐ遊ぶために、適当にバックレようとしたけど、一瞬で会長に止められました。

 おとなしく仕事を終わらせてからログインすることにした。





 参テルの拠点にログインして、メニュー覧を見てみると……確かに必殺技の覧があった。

 しかし、他の覧とよりも大分暗くて、押してみても反応しない。

 首をかしげていると、


「何をしているの?」


 背後からほぼ同時間にログインしてきたラチックが覗き込んできた。


「いや、必殺技の使い方が分かんないんだよ」

「はぁ……教えてあげるわ」


 彼女によると、ルネ肆アにいるNPCが出すクエストを3つクリアしたら、必殺技が使えるようになるらしい。

 必殺技はルネ肆ア内でしか使えないから、そうなっているんだろう。

 

「クエストってどんなの?」

「さあ?その辺は分からないわ」


 ……まあ、行ってみれば分かるか。



 とりあえずルネ肆アの方にワープしてみた。

 画面の反転を設定で直して、辺りを見渡してみると、町中に青色の旗を掲げているNPCがいる。

 あれがクエストってやつかな?

 一先ず、一番近くの旗持ちNPCに話しかけてみることにした。


「あ、あの、そのー、えっと……こんにちは(コミュ障)」

「……もうこんばんわだと思いますが」

「こんばんは。最近なにかお困りじゃないですか?」


 クエストを出させるために、誘導尋問してみると、


「あー、実はうちは服屋を営んでいるのですが、糸が在庫切れになっているんですよ」

「それをあんたに届ければいいんだな?」

「まあ、そういうことです。糸はあっちの森の蚕魚から入手して下さいね」

「任せとけ」


 NPCが指さした方向に泳いで行くと、言われた通り森があった。

 蚕魚も数匹いる。


「SYUUU」

「……虫って、巨大化したらかなりグロテスクだよな」


 口元の辺りがウヨウヨ動いていて、かなり気持ち悪い。

 初手から加速して、


「〈アクセラナックル〉」


 数発殴ってみたが、結構硬い気がする。

 まあ、二回目の加速で倒せたんだが、糸はドロップしなかった。




「はぁ、はぁ、オラァ!」


 戦い始めてから約1時間、数十匹の蚕を倒したが、何一つとしてドロップしてくれない。


「ドロップ率何パーセントなんだぁ!?」


 イライラしながら蚕魚を探していたら……謎の相手からメッセージが送られてきた。

 確認してみると、クエストを出してきたNPCらしい。


『蚕魚は、画面が反転した状態でしか、糸をドロップしませんよ』


 ……マジか。

 さっさと教えろよ……。

 これ酔いやすい人がやったらどうするんだ?



「ウェー!」


 三半規管が……。これ想像以上だぞ。

 まあ、蚕魚はほとんど攻撃力なんてないし、なんとか1匹倒せば……


「SYUAAAAA!!」

「おいふざけんな!」


 画面を反転させた瞬間から糸を吐き出して……本気出してきやがった。

 なんだよ画面反転させたら本気出してくるモンスターって。

 初手の加速アタックで半分とちょっと削ったが、あと10秒は倒せなくて……


ビュルルルル


 腕に糸が絡みついて、離れない。

 さらに、蚕魚が近づいてきて……あの気持ち悪い口が、少しずつ接近してくる。

 なんでこのゲーム時々グロテスクな要素を取り入れるの?


「ウェ、近ずくな!」


 部分加速で糸を引きちぎろうとしてみたけど、伸縮性があるせいで切れる気配がない。

 

「【リーフィーシードラゴン】」


 スキルを切り替えて、木刀で殴ってみても切れそうにない。

 

「〈木錬成〉ナイフ」


 鋭いナイフを作ってみたが……切れ味がいまいち。


 ……集中。

 鋭く、シャープに、丁寧に。


「〈木錬成〉ナイフ!」


 木製のナイフを振りかぶって、糸に振り降ろし……切れた!

 その後も何回か糸が絡みついてきたが、ナイフで切り刻んで接近し、


「〈花剣舞〉」


 蚕魚は倒れ、一発で糸をドロップしてくれた。


 すぐに服屋に納品して……あと二つ。


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