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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
72/110

今度は勝つ!

 第4回イベントの予行演習として、ジャロイーさん率いる《タイムスリップ》と対戦しているところ。

 色々あって、一戦目は負けてしまったから、


「とりあえず一勝したいな」

「次は誰を選出する?」

「……ちょっと、やってみたい構成があってね」


 ってことで2戦目は、イグノ、ガンツ、ミワ、ギコー、ラチックの超物理5人構築で行くことにした。




 決闘が始まる前に、前衛はイグノとミワ、中衛にギコー、ラチック、後衛にガンツの陣を組む。

 相手のメンバーは……ジャロイーさん、ギザギザ頭(死ぬと強くなるやつ)と……あとは分からないな。

 まあ、何とかなんだろ。


『デュエル開始ィィィ!』


 開始の合図が鳴り、真っ先に、


「〈殺戮魚の声〉」


 ラチックが、いつもの攻撃力と素早さを上げるバフを全員に掛けた。

 今回は全員物理の構築なので、バフが最大限に活かせる。

 このアドバンテージはとっておきたいので、できるだけラチックとジャロイーさんは近づけたくない。


 そして、相手の構成は……前衛にギザギザ頭ともう一人、中衛にジャロイーさんとハサミ持ち、後衛に一人だった。

 とりあえず、前衛の俺とミワで、相手の前衛二人と衝突した。

 俺の相手は、ギザギザ頭の強くなる奴。


「〈アクセルブロー〉」


 相手の後衛たちに手出しされる前に、さっさと倒すため、加速ナックルを食らわせた。

 防御は低いみたいで、一回死んで……マドカから聞いた通り、少し大きくなって復活している。


「〈一閃〉」


 ギザギザ頭の剣が振り降ろされ、右手の[クマ魚の返り血]で防いだ。

 確かにさっきよりも少し力が強い気がする。

 だが、まだどうにかなる範囲だ。


 加速のCTが溜まるまでは、俺も攻勢に出にくいので、ふとミワの方を見てみると……なんだあれ。

 ミワの顔が幾つかあるのは分かる。どうせデコイだからな。

 だが、相手の顔が幾つもあるのはどういうことだ?

 その時、本体のミワの逆刃刀が、分身の腕を切り落とし……その腕から、体が生えてきた。

 なるほど、分裂の能力か。

 ステータスにデバフがかかるみたいだが、分裂体にも実体はあるみたいで、


「〈オーバーラップ〉」


 分裂の人が、ナイフと矢を重ねて……一瞬当たった場所が光り、水流が乱れた。

 十八番(おはこ)の〈ステルス〉でデコイと入れ替わる技を使ってたから助かったけど、あれには当たりたくないな。

 ちなみに、相手の分裂体は、一人一人違う武器を持っていて、小型の弓矢やナイフなどを使っている。

 とにかく、時間を掛ければ多分ミワが勝てるだろう。


 とりあえず、溜まっていた加速で、二回目の復活……ちょっと足りなかったから、ガンツが倒し切り、二回目の復活になった。


「〈閃光斬り〉」

「ッツ」


 やばくなってきた。

 マドカのいうところによると、あと一回復活できるらしいんだが、そろそろ危ないぞ?


「ラチック、純愛頼む」

「ええ、〈殺戮魚の純愛〉」

「……ねえ、俺たちには使えないの?(ニヤニヤ)」

「……厳しい条件があるのよ」


 よし、ラチックのバフが強くなったお陰で、また余裕で立ち回れるようになった。

 それを見て危機感を覚えたのか、相手の中衛の一人である、ハサミ持ちが前に出てきたが、


「〈シーザーズ〉」

「〈チェインアニマ〉」


 こっちも前に出てきたギコーが、それを迎撃した。

 お互いの4番バッター同士がぶつかり合う。

 だが、ラチックのバフがある分、ギコーの方が少し優勢だ。


 このままなら、多分押し勝てる。

 後は、まだ相手の後衛のスキルが分かっていないのが不安なのだが……後衛が動き出して、


「〈強酸(アクィッド)〉」


 俺の方に、グレーの液体が飛んで来た。

 ギリギリ加速が溜まったので、それを使って避け……液体が付着した決闘場の床が、溶けた。

 酸魔法か。

 

「〈マグネッターΩ〉」


 ガンツの矢が酸の人に飛んで行ったが、相手にたどり着く前に矢が溶け切ってしまった。

 さっきから動きがなかったのは、酸の壁を作っていたからか。


 なんとか良い位置取りをして、酸の人の射線上にギザギザ頭を置いて、魔法を飛ばしにくい様にしたけど、


「〈強酸〉」


 酸の人の声がして……ギザギザ頭に、思いっ切り酸が降りかかった。


「ッツ」


 すぐに着ていたスーツを脱いで、できるだけ酸を防いだのだが、それでも2割ほどダメージを食らってしまった。

 さらに……酸で死んだギザギザ頭が最後の復活、つまり、一番強い状態になっている。


 最初の一撃は加速で避け、カウンターまで食らわせたが、もちろん一回の加速では削り切れない。

 ……さーて、とりあえずあと10秒稼ぐか。

 酸まみれになった[八九三(ヤックウミ) キャスィーツ]のポケットから、飴を取り出して、咥える。

 

「〈閃光斬り〉」


 アイテムボックスから木刀を取り出して、相手の剣を防いだのだが……力が強すぎる。


「ラア!」

「グッ!」


 決闘場の壁まで、吹っ飛ばされてしまった。

 さらに、今までタイミングを計っていたジャロイーさんが前に出てきて……手が空いているのは、ガンツとラチックしかいない。


『ガンツ、ジャロイーの相手、私は酸使いに突貫するわ』

「了解。これ持ってけ」


 ガンツが一本の矢を渡して……磁気を付与した。

 ジャロイーさんから逃げやすくするためだろう。

 幸い、彼女はスキル封印にMPが必要なせいで、あまりステータスは高くないから、最速で酸使いへと向かうラチックは止められない。

 ガンツのスキルが封印されたとしても、死ににくくするために防御も割とあるので、そこまで問題ないだろう。


 これで、残っている問題は、


「〈閃漸瑠鋭(せんせんるえい)〉」

「クッ」


 俺のところですね。

 自分の身長の2倍もある相手の刀を、ストックしていた木刀で受け止め……折れて、右腕が切断された。

 流れるような動作で予備の木刀を取り出し、次の攻撃をギリギリで流した。

 とりあえず溜まった加速を使って、


「〈花剣舞〉」


頭、肩、腹、足ィ!


 左手の木刀でギザギザ頭に猛攻を加え、さらに鋭い花びらが、やつに刺さっていくが……ギリギリ削りきれない。

 俺の体力は残り4割で……【リーフィーシードラゴン】になっちゃったから、もう加速はできない。


「〈閃漸瑠鋭(せんせんるえい)〉」

「ッチ、〈補強(エニシ)〉」


 補強した木刀で、なんとか剣を防ぎ、


「〈杉森〉」


 森を作り出して、巨大化している相手を行動しにくく


バキバキバキ


「こんなもので俺は止められねえ!」

「環境保護団体に謝れ!」


 なんて奴だ、力押しで無理やり森を破壊するなんて。

 

「〈一閃〉」


 俺の頭に、相手の刀が迫ってきて……


「〈ジャック・チフ〉」


 いつの間にかハサミ持ちに勝っていたギコーが、なんとか防いでくれた。

 

「大丈夫か?」

「ああ。サンキュー」


 あぶねえ、やられるところだった。

 そして、


「合わせろ」

「オーケー、〈硬木〉」


 もう一度振り降ろされた刀を、木で防いで……チェーンソーに木刀を重ね、


「チェーンドバスター」


 合体技で、消し炭にした。

 他の戦闘も単体性能で勝ちました。

 やっぱバフって大切だわ。


 この他にも、イグノ、ファニー、アンペルの超突撃構成や、バランス丸投げのガンツ、アンペル、Rexを入れた遠距離構成など、色々試して……楽しかったです。

 合体技 タイミングが合うと、威力が上がるとかいう仕様。

 ちなみに技名はアドリブ。

 

 【液滴】


 能力:分裂


 生物の原初。

 全ての生物の親で、アメーバみたいなやつ。

 分裂だけだと強すぎだから、ステータスにマイナス補正がかかる。


 【メガロドン】


 能力:酸魔法補正


 超巨大な古代の魚。

 ほぼ酸とは関係ないけど……丸のみにしてたから、胃が強いんだろ。

 古代の魚ってデカいのバッカなんだよ。


 ちょっと最近体調がイカレてるから、更新止まるかもしれない。

 更新ない日は、活動報告に書きます。

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