これバトル回だと思ってたけど、茶番回じゃね？
俺たちのダンジョン攻略は、リベンジまでがワンセットです。
イグノ、ラチック、Rex、マドカの4人＋、
「どこ行くの？ダーリン♡」
なんだかんだで付いてきたミワを加えた、５人で攻略することになりました。
4人では不安だったから、この増援はあり……かな？
まあ、このダンジョンのモンスターは、クソ雑魚で有名だし、いつも通り雑談でもしながら
ゴー
「走れぇ！」
「足ついてないわよ」
「泳げぇ！」
通路から、巨大な岩が転がって来た。
足が遅いRexとマドカを、俺とミワで抱えていく。
「私もイグノさんに運ばれたいっす」
「文句言うな！ ってかどう考えても10秒に一回の加速で補う分、俺の方が乗り心地悪いだろ！」
「私、足をくじいて泳げない。ダーリン、おぶって」
「……私も」
「もう潰れとけよ……横穴があるぞ」
みんなで横穴に逃げ込んで、岩をやり過ごした。
マドカの指が一本潰れたけど、すぐに再生したから何も知らない。
空間的に割とギリギリだから、あと一人いたら岩砕きに挑戦しなければならなくなった。
「そこで誰かを犠牲にしないところがダーリンっぽいよね」
「ガンツがいたら絶対押し出すけどな」
あいつはスキル的にそういう能力だから仕方ない。
ちなみにファニーだったら岩砕きコース。
「天上、崩れるわよ！」
「〈オイル・エクスプロージョン〉」
ビリビリビり
「電気線が張ってあるネ」
「殺意高いなぁ」
「あ、絶対に押すなって書いてあるボタンがあるっす」
「おい、絶対押すなよ」
「押す訳ないじゃん」
ポチ
「は？」
ドカーン
「犯人誰だ？（黒焦げ）」
「私は最後尾で後ろを向いてたわ」
「ダーリンに抱きついてた」
「……私は真ん中の方で天上を警戒してたアル」
「一番前にいたっす」
人狼ゲームかな？
「……このダンジョン、トラップ多いわね」
「一個絶対に余計なのあったけどな」
やけにモンスターが弱いと思ったら、そういうことだった。
お陰でポーション使い果たしたぞ。
トラップは危ない。なぜならトラップは危ないからだ。
とにかく、めちゃくちゃ巧妙なトラップたちを、なんとかかいくぐって、ボス部屋にたどり着くことができた。
「ポーションねーし、慎重にいくぞ」
「おー」×４
そうして入った部屋の中央にいたのは……土偶。
いや、いつも通り鱗も尾びれも生えてるし、土偶魚とでも言うべきかな？
「WIIIN」
「お前絶対現代の技術使ってんだろ」
「〈殺戮魚の声〉」
とりあえずいつものを貰って、加速アタックで、数割削った。
……柔らかいな。ま、土器なんてそんなもんか。
一先ず相手の反応を見ていると……土偶魚の目が光り出した。
ビビビッ
赤いビームが一筋……狙われたのがミワのデコイで助かった。
いつもだったら積極的に前を張ってくれるマドカがいるが、あいつ熱には弱いから。
「味方巻き込まないようにしろよ」
「当たり前だ」
前科持ちのRexに釘を刺しつつ、加速がなくてもちまちまとダメージを稼いで
「〈リングス・トライデント〉」
はいすみません。ほとんどラチックさんの削りでした。
やっぱ加速なきゃダメダメだな（ネガキャン）。
このままだったら、デコイにビームが行くことを祈りつつ、適当に殴ってるだけで終わるが、
「UIIIIIN」
「だからその音は機械の音なんやって」
土偶魚の腕が切り離されて……ロケットみたいにジェット噴射で飛ばされた。
やることがなかったマドカが受け止め……力のステータスが足りず、壁まで吹っ飛ばされた。
しかし……彼女のHPが段々と回復している。
マドカは［回籠手 リペントレット］という籠手型の鱗器を装備している。
HPを常時割合回復させる効果があり、彼女と相性がいい。
素早さが低いから、籠手で防げないこともあるが、なんか反射神経がいいから、どうにかなってる。
流石うちでミワの次にゲームが上手い人。
さ、飛ばされた腕をマドカが対処して、ビームがくるタイミングでミワがヘイトを持って行く。
……もう俺前衛失格かな？
そして、さっきから準備していたRexが、
「〈オイル・エクスプロージョン〉」
一気に削りきった。
ちなみにRexの鱗器は［油油壺 グリージャーδ］という小さめの壺で、腰の横に装備している。
油を放出できて、MP節約その他諸々に役立っている。
「にしてもあっけなかったっすね」
「いや、このゲームでそのパターンは」
土偶魚が、カタカタと動き出して、
ドカーン
爆散。
破片が飛び散り、すこしダメージを受け……
「第二形態だろ」
└|∵|┐「BOOOOOOOO」
HANIWA
なんか前まで３くらいしかなかったいいねが、今日見たら４１になってた。
……ちゃんとメッセージは受け取りました。しらんけど。
できるだけ頑張ります。
