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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
65/110

VS《メルヘンヒーローズ》

遅れてすみません

 現在、相手のヒーラーをファニーと交換で倒したところ。

 ヒーラーがいなければ、アンペルの電撃でダメージレースで有利だし、相手陣地で捕まっているファニーも、多分ギコーのチェーンソーとRexの炎なら解放できるだろうから、こっちの方が少し有利かな?

 まあ、まだ動きがない相手の後衛次第だろう。

 瞬間、【乙姫】が、


「〈水竜巻〉」

 

 竜巻を作り出した。

 そこまで速くないが、素早さがないマドカの方へ向かっていき、巻き込まれてしまう。

 さらに、もう一人の後衛が、


「んー(〈空風槍〉)」


 空気の槍を飛ばしてきた。

 竜巻で拘束されているマドカに直撃して、彼女の腹に丸い穴が空き、残りHP6割まで削られた。

 なんつー威力だよ。


『ガンツ、あれ狙撃』


 危機感を覚えた司令官が、直ちに伝令を出した。

 かなり距離があるが、あいつにできるのか?


『私の弟子ならできるはずよ』

「当ったり前だ!」


 そう言って、しっかりと[付磁引 NSボウ]を引き絞り……射た。

 真っ直ぐに相手の風使いへと向かっていき……ミワのデコイのように通り抜けて、ダメージがない。

 それからも数回射たが、全く当たらない。


『……後で千本矢ね』

「いや、おかしい……アレだ、あのー」

「光の屈折」

「そう、それ!」


 風魔法で空気の層が作られて、光が屈折され、こっちから見えている位置と実際の位置がズレている。


『それくらい計算しなさい!』

「いや、普通に無理けど」

「ガンツの科学テスト30点だぞ」

「うるせえ英語10点!」

「科学は80ですー」

「よそ見すんな!〈ウッドハンマー〉」

「ギャー!」


 思いっきり集中を欠いていると、また木のハンマーで吹っ飛ばされた。

 加速ですぐに戻ったから、前線崩壊みたいなことにはならなかったが……もう少し集中するか。


 だが、こっちが風魔法のやつを倒そうとするように、相手にも早めに倒しておきたいやつがいるのだ。

 マドカが抑えていた【水龍】のネックレスが光出し、


「〈水龍ブレス〉」


 水流のブレスが向かった先にいるのは……アンペル。

 確かに、あっちにとってはアンペルが一番脅威だろう。

 けど、アンペルはバイクによって、高い機動力を得ている。

 彼女のバイクが唸り、すぐに避けて、


「釣りっていうのは、予測して針を置いておくものだぜ。〈釣り上げ(アングラーズ)〉」

「うア!」


 服に、いつの間にか仕掛けられていた【浦島太郎】の釣り針が引っかかって、釣り上げられてしまった。

 以前マドカが引っ張られていく映像が流れてきて、


「っつ、させるかぁ!」

 

 全力加速で、アンペルと【浦島太郎】の間に割り込み、透明な糸を掴んで、思いっ切り引っ張る。

 逆に引っ張りか返そうかと思ったが、カメのロボット鱗器に乗っているせいで、踏ん張りがすごい。

 このままでは俺ごと持って行かれる。


「ギコーォォォ!」

「ああ!」


 ギコーのノコギリが、釣り糸を断ち切った。

 一人たりとも殺させねえ!


「……ダーリン、後は頼んだよ」

「あ……」


 前線の方を見てみると、木の(おり)の中で、ミワがやられていた。

 おそらく、俺が相手していた【鬼六】が、【桃太郎】と戦っていたミワを木の檻に閉じ込め、2対1で戦ったらしい。

 得意のデコイも、狭い檻の中ではあまり効果がなく、さらに空気の槍まで飛んで来て……仕方ないな。


『ギコー、そのまま前に出て、【鬼六】の相手をして。イグノは桃太郎。シェンラも前に』

「「「了解!」」」


 流石にメリケンサックで刀の相手をするのはキツイので、前に作っておいた木刀を取り出した。

 マグロ狙いのバカどもを返り討ち(相性が悪かったら加速で逃げる)にしてたせいで、そこそこキルレートは高いけど、


「なんだこいつ!?」

「ラチック&会長剣術!」

「それ同一人b」

「……(ギロ!)」


 ただの力押しの適当剣術なんて、幾らでも流すことができる。

 ギコーの方も、楽々【鬼六】の木を切断していて、結構相性がよくなっている。

 相手の【泉の女神】も前に出てきたのだが、アンペルとマドカが協力して、拮抗状態を保つ。


 そして、飛んで来た空気の槍は、


「〈零絶〉」


 新たに前に出てきた、シェンラさんが[零絶無レイゼツム グリンアーマー]の無敵化で受け切った。

 けど、あいつの能力は一日二回までしか使えないので、さっさと風使いを倒したい。

 その時、


「準備できたぞ、28、56、84アル」


 Rexが何かの数字を言って、


「分かった」


 ガンツが頷き、もう一度射た。

 屈折で、相手の位置が分からないハズなのだが、


「ん!?」


 風使い足に、矢が刺さった。

 空気の層だった所に、Rexが油を満たしたのだ。

 さっきの数字は、油の座標だった。

 そして……一回あいつの矢に当たったら、めんどくさいぞ。

 次からは、狙いを少し雑にしてでも、沢山の矢を射て……磁力で風使いに引き寄せられている。

 だが、


「〈乱流〉」


 【乙姫】の水流操作で、矢が乱された。

 そして、また空気の槍が飛ばされ……シェンラさんの最後の無敵化で、なんとか受けきった。

 これ以上槍を受け切れない。

 そこで、


『第二ロケット、用意』


 伝令が来た。


「〈ラウド・コンフラグレイション〉」


 まずはRexの魔法で……ファニーを捕えていた蜘蛛の糸を、消し飛ばした。

 ファニー自身も一回死んだが、【ベニクラゲ】で生き返り、すぐに風使いに突っ込んでいった。

 しかし、水流と蜘蛛の巣のせいで、上手く動けず……


ブーン


 第二ロケット、アンペルが突っ込んだ。

 飛ばされた空気の槍も、全力MP投入で躱し、


「〈エレクトリック・ディスチェンジ〉」

「〈トキシック・ドル〉」


 アンペルが風使いを、ファニーが近くにいた【乙姫】を攻撃した。


「ナイスゥ!」


 これは、勝ちかな?

 そう思っていた。


 ポリゴンになりかけていた風使いが、まだ能力が分かっていない剣持ちとキスをして、


バシュ!


 強そうなオーラを発した。


 【人魚姫】


 能力:喋れなくなる

    風魔法超補正


 【マグロ】と同じ、デメリット持ちスキル。

 人魚姫が、最後に風の精霊になったことを知ってる人、どれくらいいるんだろうな。



 【カエルの王子】


 能力:異性とのキスで全ステータス大アップ

    顔が醜くなる


 これは元ネタを読んでみてくれ。結構ツッコミどころ多いから。

 次回の活躍に期待。

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