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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
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ハンムラビ法典

 まあ、あれだ……やられたらやりかえす!

 直近で《海馬組》の全員がログインできる日に召集をかけつつ、あいつらの拠点を探していく。


 一日中参テルの拠点の集合地や、町中を回って……調味料屋近くで、話が通じない突撃野郎を発見した。

 フッ、俺は小学生の頃忍者に憧れていたんだ。

 と、いうことで、そいつを尾行して、奴らの拠点を見つけた。

 デカい桃のクソダサい建物(?)で、そこから斧使いも視認することができたので、やはりあれで間違いないのだろう。

 そして、マップから場所を確認していると……そこからワイワイガヤガヤと聞こえてきた。

 そういえば、イグノ、ラチック、マドカがやられたから……マグロ、シャチ、ヒュドラをドロップした訳だ。


 こいつら、マグロで宴会してんのか。


 この借りは絶対に返す。

 一先ずその日は、何もしないで……奴らの拠点に落書きだけして、撤退した。


 みんな知らないと思うけど、俺って恨み深いんだ。





 みんなが集まれる日、会議室にて、これまでの経緯を説明し、


「ってことで、みんなの力を貸して欲しい」


ガン


 思いっ切り頭を下げ、机から鈍い音が鳴る。


「そんなに報復したいんですか?」

「ああ。真正面から戦って負けたなら諦めもつくが、人数差でやられるのは諦められん」

「私からも頼む」


 俺の隣で、Rexも頭を下げた。


「一番無念を味わったのは私アル。……尾行なんて陰湿なことは思いつかなかったけどネ」


 ……聞こえないなー。

 とにかく、全力で頭を下げて、みんなの反応を


「協力するよ。ダーリンのお願いを、私が断る訳ないじゃん」


 抱きしめながらミワが賛同し、


「そういうところは変わってないよね。まあ、やるよ」

「面白そうダ」

「もちろんやるっす」 ext……


 みんな協力してくれるみたいだ。

 

「ありがとう……(泣き)」

「で、どういう作戦でいくの?」

「ん?やられたことをやり返す(二チャァ)」





 この前、【桃太郎】のやつが他プレイヤーに手を出して、色々と損害がでたせいで攻略できなかった遺跡のダンジョンへと向かった。

 メンバーは【乙姫】【泉の女神】【鬼六】【金色の魚】【水龍】の5人。


 順調に遺跡内部を進んでいた。

 道中にモンスターはいないし、宝箱は開けられてるしで、ボス戦までやることがない。


「他のプレイヤーとかいないのかよぉ?」

「いたとしても、【桃太郎】の奴がいないから、判定できないわよ」


 何か言い出した【鬼六】を、【乙姫】が諫めた。


「全く、私たちは《メルヘンヒーローズ》なのに、それじゃただのPKと変わらないじゃない」

「えー。どうせ今まで倒してきた奴の中にも、PKじゃねーのはいんだろぉ?」

「誤キルもしてるかもしれないけど、それよりも沢山のPKを倒してるからいいの。あと弱い奴が悪い」


 そんな会話をしていると、


「じゃあ、PKのお前らを倒しても、文句は言わないってことだよな?」

「ッツ!?」


 背後から謎の声が聞こえてきた。

 それと同時に、黒い閃光が向かってきて、最後尾にいた【金色の魚】が吹っ飛ばされる。


「何者!?」


「そうだなー、ヒーロー達を後ろから襲う、卑怯なヤ〇ザってことで」


 黒ずくめの男がそう言って……他にも10人ほどが出てきた。

 人数差二倍……。

 とりあえず、前衛である【泉の女神】と【鬼六】をしっかり前に出して、【乙姫】にデバフを撒いてもらい、


「〈創造(クリエイション)〉 木防壁〉


 【鬼六】が通路に木の壁を作った。

 これで時間を稼ぎ、まずは態勢を整えて、


「〈油爆発《オイル・エクスプロージョン》〉」


 壁が、燃えた。

 水中で火を使える奴は、そう多くない。でも、前にここを通った時に、この魔法を使われたような……


「前のここで戦ったヤ〇ザどもか!」

「大正解!〈花剣舞〉」


 黒スーツの猛攻が前衛の二人を襲う。

 そのスキに、ぬいぐるみの様な物が伸びてきて、私の肩に食らいつき、


「〈トキシック・ドル〉」


 毒の針が刺さった。

 しかし、【水龍】には、魔法ダメージ軽減があるから、大したダメージにはならな


「〈玖洙流漸《くずりゅうせん》〉」


 変な刀の突きがきた。

 〈龍の爪〉で対抗するも、1対2なうえ、


「偽物!?」

「騙されたなぁ?〈葬流漸《そうりゅうせん》〉」


 いつの間にか偽物と入れ替わっていた仮面の女に、背後から打撃を受けた。


「〈金色の癒し〉」

「〈水嵐〉」


 【金色の魚】の回復魔法で回復し、【乙姫】の水魔法で、なんとか二人を突き放したが、その間に、前に取り残されていた【泉の女神】と【鬼六】は煙を上げて、やられている。


「うっ、〈逆流〉」


 【乙姫】の水流を操る魔法で時間稼ぎをしようとしたが、ぬいぐるみが伸びてくるのと、バイクが唸りを上げているので、逃げられない。


「せめてあなただけは逃げて」

「……すまない」


 もう役に立てない【金色の魚】を逃がして、ぬいぐるみとバイクを二人で抑えていたが、


「〈エレクトロ・ディスチェンジ〉」

「〈布喰〉」


 【乙姫】が電撃で、【水龍】の私はぬいぐるみに喰らいつかれて、やられた。


「ファニー、MPよこセ。逃げた奴を追うゾ!」

「待て、一人だけ逃がしてやるんだ。俺たちと同じように」


 最後に、そんな声が聞こえた。


 【鬼六】


 能力:木創造


 木で色んな物が作り出せる。木錬成の上位互換。

 元ネタは「大工と鬼六」っていうお話。

 ここまでは知ってたんだよ。


 【金色の魚】


 能力:回復魔法補正


 すべての病気を治せると言われる魚。

 この話を知ってる人、日本に何人いるんだろう?


 【水龍】


 能力;魔法ダメージ軽減

    竜の身体の一部を呼び出せる


 「龍の子太郎」っていう昔話なんだが……知ってる?

 一応 仮面〇イダー電王でも採用されてたんだがなぁ。

 海龍とは別物。

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