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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
51/110

十人目

「王手」

「……必殺、ちゃぶ台返し!」


ガチャーン


 イベントも終わり、拠点で適当に遊んでいた。

 例の埋め合わせとして、縁側でラチックと将棋をしていたのだが……全然勝てん。

 何で歩と王だけで負けるんだ?


「にしても、やっぱ似合うな、メイド服」

「あなたの甚平も相当だと思うけど」

「そうかなぁ?」


 マジでヤクザ感がやばいから、やめた方がいいかと思ったが……まあ、ラチックがいいならいいか。


「どけ、イグノ。私が相手してやル」

「頼んだぞ天才!」

「で、これって、どうやるノ?」

「ダメだこりゃ」


 今回は大きなアップデートはなかったし、《海馬組》のメンバーは、大体拠点で遊んでいた。

 ちなみに、イベントの報酬は1000万にもなっていて、もう多分お金で困ることはないだろう。


「おーい、誰か、ミワにスマ〇ラで勝ってくれ」

「よし、3対1でボコボコにしよう」

「えー。ダーリンと私の二人と、他7人ならいいよ」

「やだよ!絶対にボコボコにされんじゃん!」


 その時、屋敷のインターフォンが鳴った。

 助かったー。それにしても、メンバーは全員拠点で遊んでいるし、そもそもインターフォンが鳴ったのは始めてだ。

 誰だろう?


 門を開けてみると一人の少女がいた。ファニーと同じ位の年齢かな?

 ピンク色の髪と、童顔が可愛いのだが……俺の知り合いではないな。


「えっと……何の用?」

「あの……《海馬組》に入組させて下さい」


 入組希望者か……あと一室くらいなら部屋も空いているし、あと一人くらいなら入れることができる。

 だけど、安易にクランに入れるのはなぁ。

 その時、後ろから


「私が面接しよウ」


 なんか聞こえてきた。





「じゃあ、面接を開始すル。私は、面接官のアンペルダ」

「サポートのラチックです」


 なんとなく女子の方がやりやすそうなので、やりたそうだったアンペルと、ラチックに任せることにした。

 入組希望者の少女は、緊張からかちょっと縮こまってるが……やる気は感じるな。

 ちなみに他のメンバーは、俺の部屋からカメラで見てる。


「では、まず名前と【スキル】と、戦闘スタイルを教えてくレ」

「はい。私はマドカっています。【ヒュドラ】で、前衛が得意っす」


 前衛か……正直、しっかりとした前衛は俺とシェンラさんと、回避盾のミワくらいだから、前衛は足りていない。

 けど、アンペルさんがそんなこと考えてる訳なく、


「なるほど、【ヒュドラ】は強そうだナ。……次は何を聞けばいいんダ?(コソコソ)」

「志望動機とかじゃない」

「志望動機は何ダ?」

「前のアイドルライブで、めちゃくちゃ感動したからっす」


 よく見ると、マドカが着ているTシャツは、うちが売ったファングッツだった。

 というか、肩に下げてるタオル、ヘアゴム、ペンダント、ブレスレットect…全部うちのやつだ。


バン!


 アンペルが机を叩いて、


「押しハ!?押しは誰ダ!?」

「見て下さい、このTシャツを」


 彼女のTシャツにプリントされていたのは……[電走駆 エレクトリックBIKE]に乗っているアンペルだった。


「そうだよな、私に決まってるよナ」


 しかし、ラチックの目が少し細くなったのを見て、


「見て下さい、このタオルを」


 そのタオルに印刷されていたのは……オーラを纏って、槍を持ったラチックだった。

 ラチックの顔が少し緩んだ。

 その他、全てのアイテムがそれぞれのファングッツで固められていて……ガチ勢かよ。

 そして、ペンダントに収められていた写真は、


「なんで俺のグッツがあるの!?」


 ラチックにチャットを打って、聞いてもらうと、


「自作しました。リーダーのグッツは持っておきたかったっすから」

「なあ、私のも作ってくレ」

「いいっすよ」

「……私の分も」

「いらねーだろ!」


 なんで俺の写真持ってるの!?ストーカー?


「おーい、イグノ、聞こえてるカ?」

「聞こえてるぞ」

「こいつ、採用。入組したら、イグノグッツを作ってくれるらしイ」

「だからいらねーだろ!」


 だが、後ろを振り返って、


「マドカを入れてもいいと思う人?」


 はい、俺の部屋にいる6人全員が手を上げました。

 とくにミワなんて、入れないなら人質(自分)を傷つけるとでも言いたげで……断れないな。


「あい、採用!」


 クランメンバーの名前欄に、マドカの文字が追加された。

 マドカ 参戦


 次はちゃんと戦闘します。

 見返してみたら、2,3章って野球回くらいしかPVPやってねーじゃん。

 ……シャロとの現実バトル回もあったな。

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