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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
50/110

セーフ(1/3)

「そんなに私のことが分かってないの?(スチャ)」


 不味い、やらかした。

 テストの時よりも早く頭が回転し始める。


「実は……何故かお金を持っていなくてね。君にカッコ悪いところを見せたくなかったから、ガンツに持ってきて貰ってたんだ」

「そっか。もー、私が悠馬に幻滅する訳ないじゃん♡」

「その辺は……ちょっと男としてのプライドというか、なんというか……。とにかく、こっちではイグノにしてくれ」

「はーい♡」


 なんとか、誤魔化せた……か?

 劇壇では、王子様みたいな格好をしている男10人程が、シンユキルを取り囲み、鬼の角を生やしたおばあさんが、包丁を持って、王子たちに攻撃していた。

 いや、どうやったらそうなったの?


 おばあさんが放ったビームを、王子のうち二人で防いで、後ろから襲い掛かった王子をおばあさんが吹っ飛ばす。

 後ろの方にいた王子が魔法を撃って、おばあさんがそれを反転させ、逆に前衛の王子が一人倒れた。

 それを見た王子たちに守られているシンユキルが、何故か歌い出して……倒れた王子が復活して、前衛に加わる。

 そして、王子たち全員が集合して、それぞれの武器を合わせて……リーダー格の王子の剣が、巨大化&虹色に輝いて、


「オールプリンセスバーストォォォ」×10


 最初は包丁で防いでいたおばあさんだったが、徐々に押されていき……


ピキピキピキ


 包丁にひびが入って、粉々になって、


「ヴァァァぁぁぁぁあ、シンユキルー!」


 最後のそう残して、爆発した。

 王子たちと観客が湧き上がって、リーダー格王子から順番に、シンユキルに一言づつ声を掛けながら、キスをして、


「ありがとうございました」×11

パチパチパチパチ

 舞台上の人たちが一礼し、沢山の拍手を浴びて、劇は幕を閉じた。


「なあ、どうしてこうn……」


 横を向いて、ミワにあらすじを聞こうとすると……キスで口を塞がれた。

 おい、舌入れんな!


「っ、何すんだ!」

「だって……あんなに目の前でキスされたら、ねえ」

「俺のファーストなんとかを……」

「え?初めてじゃないよ?」


 ちょっと恐ろしいことを言われた気がするが、聞かなかったことにしよう。

 ……明日からは寝室に鍵かけよ。


「次はあそこに行こう」


 ミワが指さした先は……ゲーセン。

 でもなー。こいつゲーム強いんだよなぁー。

 この前、スマブラマリカ大会で圧倒的優勝してたし。

 まあ、それで機嫌が良くなるならいいか。




「……なんで300%ハンデで負けるんだ?」

「一撃も加えられてないからだよ」

「なんで一周ハンデで負けてるんだ?」

「打開っていうのがあってね」


 一回も勝ててないんだが?

 

「シェンラさん、そろそろファニーの時間じゃないですか?」

『逃げようとしないの。私も昔は、よくコテンパンにされたんだから』

「全く関係ないですよね!?」

『そうとも言う』

「そうとしか言わねえんだよ!」


 あ、敬語抜けちゃった。

 まあいいや。とにかく、今考えることは、どうやってミワを誤魔化して、ファニーの所まで行くか。


「もう言い訳思いつかないんですけど」

『思いつかない時は、発想を逆にするのよ』

「……自分も思いついてないだけですよね?」


 だが、発想を逆にする、か……よし。


「なあ、今日の夜ご飯って何?」

「えっと、今日は通販でも頼もうかなって」

「んー残念だなー。伊織の手作りが食べたかったのに」


 逆転の発想、俺を動かすのではなく、ミワを動かす。

 ミワがリアルでご飯を作っているなら、俺がファニーの所に行っても気づかれない。


「……そんなに、私の手作りがいいの?」

「イベント開けだし、豪華なメニューが食べたいなぁー」

「……分かった、楽しみにしててね♡」


 よし、これでミワは戦線離脱。ラチックにはもうバレてるし、あとは予定通りファニーとデートしたらOKだ。

 ログアウトしていくミワを見送って、ファニーの元へ向かう。


「ようやくネットが繋がったよ。ごめんね、待たせちゃって」

「ふーん。初期リスこっちなんだけど」


 そうして、ファニーが指さした方向は……俺がやってきた方向とは真反対だった。

 やばい、ミワを返したことで、ちょっと有頂天になっていた。


「……ちょっと迷っただけだよ」

「イグノ、地理感覚はしっかりしている方だよね?」

「……あー、あのー、うん、あれだ。すみませんでしたー!」


 加速して頭を下げた。

 だって……もう言い訳思いつかないもん。もうむりやん。

 そう思って開き直り、今までのことをほとんど全て話した。


「はぁ。やっぱりそうだった」

「すみません、ごめんなさい、許してヒヤシンス」

「……もういいよ。イベントは今日までなんだから、先に楽しもう」

「……ありがとうございます。誠心誠意、エスコートさせていただくでございます」



「ねえ、ラブソング歌ってよ」

「任せとけ、100点取ってやるよ」


『君を愛してるー』


「95か……まあそこそこかな?」

「結構高いけどね。じゃあ、私が超えますか」


 カラオケって、楽しいね。



「あそこ行こう、珍しいモンスター園」

「このゲーム、モンスターが結構個性的だからなぁ。そんな中で珍しい猛者とは……気になるー」


 さて、最初のモンスターは……魚化された、黄色の某チュウだった。


「……うわー、十万ボルトが得意そうだなー」

「説明見ると、土魔法使うらしいよ」

「真逆じゃねーか」


 次は、なんか貝殻があって、近づいてみると……歯が


「ミミカスゥゥゥぅぅぅ!!」


 無意識に飴を口に入れて、加速しつつ全力ナックル。

 そのままボコボコにして、


「ちょっと、展示品に手を出さないで!」

「だって、ミミカスだもん」

「逃げるよ!」

「ちょ、まだ殴り足りないから」



 何だかんだで、楽しかったです。

 リアルに戻った時に、伊織から豪勢な夕飯を山ほど出されて、死にそうになったってこと書こうか?


 すみません、毎日6~8時投稿に変更させて下さい。


 ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

 3章はまだ続くのですが、作者のモチベのために、ブックマーク高評価感想extをよろしくお願いします。

 噂によると、ブックマークで彼女もしくは彼氏ができるらしいです。

 星5評価で宝くじがあたります。

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