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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第一章 始まり
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楽しいお買い物

 2日目。今日は、町の探索から始めよう。

 昨日、毒の皮膚を持つモンスターがいたから、直接触らなくて済むように、手袋的な道具が欲しい。

 というか、このダサい初期装備からオサラバしたい。

 先に服かな。マップが示すとおり、服屋へ泳ぐ。



「ここが服屋か」


 ちょっと厨二っぽい服が多い気もするが、ゲームなんてそんなもんだろう。

 店に入って、良い感じの服を探す。

 ステータスにおまけも付くみたいだけど、微々たるものなので、気にしなくてもいいだろう。

 それより、似合っているイカした服が欲しい。

 

「お客様、よろしければ、お手伝いいたしましょうか?」

「ああ、おねがいします」


 人魚の店員さん(NPC)が選んでくれるようだ。

 ちなみに、プレイヤーでも、設定をいじれば、人魚フォルムになれるらしい。

 よく『美的センスが狂ってる』とか言われるので、正直ありがたい。


「これとかどうでしょう?」


 店員さんが持ってきたのは……黒のスーツ。

 とりあえず、試着してみることにした。

 設定をいじって、装備を変更っと。


「ただのヤ〇ザじゃねーか!?」

「いえいえ、とてもよくお似合いですよ。お客さん、『美的センスがズレてる』とか言われません?」


 おい、どうして分かるんだよ!

 余談だが、今現実では、ゴリラがスキーをしている場面がプリントされたTシャツを着ている。東間からめちゃくちゃ笑われた。


「安心してください!私は、お客様に似合う服を選ぶために生み出された、超最新型NPC。現代の科学を舐めてはいけません」


 うわ、こいつ自分からNPCとか言ってるよ。

 でも、そう言われてみると、これが正しいのではないかと思えてきた。

 そういえば、このまえ、テレビで『選服のプロVS最新AI』っていう番組をやっていて、同点くらいになっていたな。


「それに、現実を見てください。みんな黒スーツを着ています。

つまり、誰が着てもある程度は似合うということ!」

「買います!」


 確かに、これさえ買っておけば間違いないな。

 おまけで黒サングラスまで付けてくれた。



 さっきの装備を付けて、次は武器屋に向かう。

 すれ違う通行人に二度見されるけど、たぶん似合っているからだろう(楽観視)。

 割と近くにあったから、すぐに着いた。


 壁に、剣や、弓、魔法の杖などが飾られている。

 なかでも、槍が多い印象。普通、水中では銛を使うからその名残だろうか。

 だが……手袋はない。


 いや、オーダーメイドがある!


「店主さん、手袋のオーダーメイドお願いします!」

「忙しいから無理だ」


 終わった。

 一瞬お先が真っ暗になって、HPが4割消し飛んだ(動いてなかった)ところで……


「だが、紹介はしてやる」

「信じてました!」

「思いっ切り絶望してただろ。この店の裏に、俺の弟子がいるから、そいつに作って貰え」

「ありがとうございます」


 早速店の裏に回って、弟子のような人を見つけた。


「手袋のオーダーメイドをお願いします」

「はい。では、詳しく希望を伺います」


 おお、いいなそういう感じ。

 毒肌に触れたくないとか、できればステータス補正が欲しいとかの話をした。


「ちなみに、この服って似合ってる?」

「これ以上ないチョイスだと思いますよ」


 うん、完璧だな。

 構想を練るから、少し待っていてくれと言われたので、アイテム欄を整理して待つ。


 数分経って弟子さんが倉庫から出てきた。


「すみません、今切らしてる材料がありまして」

「自分でとりに行きます。なんていうやつですか?」

「クマ魚のエラです」


 マップを指さして、出現場所を教えてくれた。


「すぐに行ってきます」


 今の恰好 赤髪 黒スーツ 黒ネクタイ 黒サングラス 白ワイシャツ 

 ポケットにメリケンサック となっています。

 (足の形的に靴はないけど、色は変えれるから黒にしてる)

 ヤク〇としては完璧だけど、もちろん周りからの目は痛い。

 これどちらかというとマフィ〇か。


 NPCは面白コーデを自信満々に教えてくれます。

 心の底では笑いそうなところを抑えて、友達との話題を提供してくれてる、善良な人たちです。

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