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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第二章 クラン結成編
29/110

VSボネーラ

「あー、眠い」


 徹夜明け7時間後、まだ眠いけど、ゲーム内で約束した時間になっていたので、UAOにログインし直した。

 リス地に着いた瞬間、赤黒髪女がいた。


「ちゃーす」

「もっとやる気出せよ!」


 ……熱い人だなー。





 カフェに入らされそうになったが、止まれない(定期)なので、また食べ歩きにしてもらった。

 代わりに奢ると言ったが、依頼するのはこちらだからと、向こうが……激辛焼きそばを買ってくれた。

 俺、どちらかというと甘党なんだけど。

 赤黒女は美味しそうに食べていたが、俺には辛すぎた。


「じゃあ、自己紹介からお願いします」

「おうよ。あたしはRexレックス、スキル【イクチ】の熱い女だ!」


 自分から熱い言うな。

 イクチとは、日本に伝わる蛇の様な妖怪で、油を出しながら船に纏わりついて動けなくするやつだ。

 実在しない(?)の生物で、同じく実在しない【骨クジラ】のボネーラが、『実在しない生物は強い』という認識で、Rexにストーカーしてたらしい。

 それで、犬猿の仲(?)の俺に擦り付けてきたようだ。

 メルヘン脳のボネーラ君は、俺と決闘でRexを奪い取ろうとしている……待って、深夜テンションが明けても理解できない。


「お前なら勝てるよな!?いや、勝て!」

「自信ないかなぁ」


 第一回イベントの映像が動画サイトに上げられていたが、あいつ頭は悪そうだけど、普通に強い。

 自分の骨を操るみたいな能力で、硬い上に尖った骨で体を貫いてくる。

 普通にやったら、勝てる可能性は低いだろう。ダル!

 少し立ち止まって、


「お前は報酬として、俺に何を払える」


 と言って……何故か顎クイ。まだ深夜テンションを抜けきれていないようだ。

 ちょ、なんか反応して!動けないから、あと3秒で死ぬ。

 HPが残り2割になったところで、ようやくRexが顎クイの手を振り払ってくれた。


「な、な何すんだ!」

「何やってんだ俺」


 結局無料で受け付けました。





 次の日。適当な戦略でボネーラに挑むことにした。

 適当な場所で決闘を……本当に色々適当だな。


 町の近くの広場で待っていると、特徴的なロン毛パーマが見えた。


「フッ、逃げなかったことは褒めてやろ……なんだその黒いオーラは」


 適当な戦略その1、決闘で他の人からのバフ。

 久しぶりにラチックに連絡して、〈殺戮魚の声(キラーコール)〉を掛けてもらった。

 あの子、まだ始めて二週間なのに、もうユ弐レイに来てたよ。ソロで。


「……そりゃ俺は高校の生徒会までやってんだぞ。お前みたいな不登校中学生よりレベル低いんだから、少しくらいのハンデはいいだろ」

「どうして我が不登校中学生と知っているのだ!?」


 あ、合ってた?

 その後、中学生を余裕でロンパして、〈殺戮魚の声〉が掛かったまま始めることにした。


「Rex、デュエル開始の宣言をしろ!」

「じゃあ……デュエル開始ィィィ!」


 バフが切れる前に終わらせたいので、加速で近づいた。

 ボネーラは、スキルの効果か骨の腕で、俺のパンチを受け止め……やっぱ硬いな。

 加速が終わって……尖った骨が俺の脇腹に刺さった。

 これは、さっさと押し切った方が良さそうだ。


「〈ウェイル・リブ〉」


 ボネーラがそう宣言すると……奴の体から十数本の肋骨の様な物が、弧を描きながら生えてきた。

 そのまま俺の背中を目掛けて伸びてくる。

 舌打ちしながら、CTが上がった加速で、16本の肋骨と、ボネーラからの攻撃を防ぎ切った。


「はぁ、はぁ」

「フッよく防いだな。じゃあ、〈ウェイル・ヘッド〉」


 奴の手が巨大な頭の骨みたいになり、噛みついてきて……左足が死んだ。

 正確に言うと、膝より下が無くなった。HPも4割を切った。


「っクソぉ」

「ハハハハハハ」


 なんとか伸びて来る骨を弾きつつ、ちょいちょいダメージを与えているが……これは舐めプかな?


 なんとかボネーラのHPは半分まで削ったが、俺のHPはもう2割……。

 ギリ……なんとかなるか?


「〈瞬転〉」


 近接格闘中だったが、瞬間移動でボネーラの背後に回って、加速。

 今の俺のスキル構成は……瞬転 割合ダメ ラッシュ 逆上 自傷特攻。

 詳細は後書きに書くが、簡単に言うと瞬転以外はダメージを増やすスキルだ。

 〈殺戮魚の声〉は、攻撃力を少しでも上げたいのもあるが、一応ステータスやスキル構成を誤魔化すためが大きい。

 骨になっていない背中から、まだ何が起こったか分かっていないボネーラにラッシュを叩き込んだ。

 自傷特攻で俺のHPが減っていくが、奴のHPもガンガン減って……


「ゲーム内で息を切らすと思った?」


 最後の一撃を加えた。

 大量の骨をドロップしたが……いらない。


「おーすげー! ポーションいるか?」

「ああ、いる」


 これで本当にストーカーが無くなるかは微妙だが、そのへんは仕方ない。

 足がないせいでHPが6割以上にならないが……ログアウトしてたら治る。


「じゃ、寝るからよろしく」


 足りなかった3つのスキルを得るために、昨日も結局あんまり寝れていない。


「フレンド登録だけしよう」

「ああ」


 Rexとフレンドになって……寝た。


 【骨クジラ】


 能力:クジラの骨を呼び出せる

 

 空想上生物(?)で、化鯨ともいう。

 骨はかなり硬く、スキルに格差は作らないつもりだったけど、正直強い。

 まあ、使い手が悪いから……。


 なんか戦闘が短くなるんですけど……足りない言葉があったら言って下さい。


 今回使ったスキル ただの設定集のコピペ


 〈割合ダメ〉攻撃に1%の追加ダメージ(ボスには無効)

 〈ラッシュ〉連続で攻撃するとダメージが上がる

 〈自傷特攻〉自分にもダメージが入る代わりに、攻撃力上昇

 〈逆上〉HPが低いほど攻撃力上昇

 瞬転は……まあいいか。


 逆上の効果を上げるためにギリギリまで攻撃しなかった。

 【イクチ】はまた今度。


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