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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第二章 クラン結成編
26/110

誓ったリベンジ~♪(2回目)

 一時間適当に時間を稼いで、丁度一時間で再ログインした。

 ほぼ同時にミワさんもログインしてきた。そりゃ同時に死んだからそうなるか。


「すみません、防ぎきれませんでした」

「あれはしょうがない。今度は姉さん……シェンラを連れて行こう」

「諦めるのか?」


 ミワさんに視線を合わせて、真面目な声で言った。

 彼女の仮面で顔が見えないが、なんとなく睨まれている気がする。


「無理でしょあれ。多分シェンラなら耐えられる」

「シェンラさんも今自分のサブスキル取りに忙しいでしょ。それに耐久特化の分、足は遅いからめちゃくちゃ時間かかるぞ」

「……じゃあ何か作戦あるの?」

「ない。でも……ないなら作ればいいじゃない」


 とりあえず、もう一回二人で枯れ海藻の広場へ行った。

 そのまま、多くの人が挑んでいくのを観察した。



「もう30分も見てるけど、何か分かった?」

「大体組みあがって来た。並ぶぞ」


 あのイタチの動きから、結構単純なプログラムで動いている感じがしていた。

 それなら、しっかりとプログラムを認識して、それに対応する動きを組み上げれば、大体のモンスターには対応できる。

 この手のゲームは得意だ。

 考えたプランをミワさんに伝えて、


「これならどうだ?」

「……よく、思いつくね」

「諦めずに、冷静に考えたらできないことなんて(ほぼ)ないんだ」


 仮面で表情は見えなかったが、少し下を向いて黙り込んだ。


「そう……。分かった、協力する」

「頼んだぜ」


 グーで手を差し出して……コツンとグーで返してくれた。


 二回目の俺たちの番がきた。

 まず、後ろの人に悪いとは思いつつも……また地面の下に潜った。

 イタチは少し浮いるため、地面から不意打ちで倒すことはできないが、隠れることはできる。

 十数秒後、ミワさんが地面沿いにデコイを出して、イタチに向かって直進させ、本体もある程度近づいておく。


 イタチは、攻撃されるか、一定範囲まで近づいたら動き始める。デコイにも反応したのはさっき確認済みだ。

 デコイがイタチに向かっていき……イタチの行動範囲に入った。

 デコイの頭に尻尾が入る直前!

 イタチの優先攻撃箇所は頭→首→心臓だから、デコイの頭に尻尾が固定されている。

 加速して地面から飛び出し、デコイの影から頭に今度こそ[クマ魚の返り血]をイタチの頭に合わせた。

 右手がグチャグチャになって、HPがガンガン減っていくが……口内で大量のポーションを噛み砕いて何とか持たせ……耐えきった。


「ミワさん!」


 キン!


 隙だらけになった一撃必殺イタチ魚にナイフを入れて倒した。

 だが、最後の抵抗で尻尾を振るい……ミワさんの仮面が壊れた。

 ミワさんの顔は、綺麗な瞳に端正な顔立ちだったが……左頬に×の傷がついている。


 すぐに手で顔を隠したが、加速の体感時間で十分見てしまった。


「……うっ」

「何ですか?」

「ははははははは(略)」


 やばい、コンプレックスに大笑いしてしまった。ちょ、HPやばいから叩かないで。


「どうして笑うの!?」

「だって、左頬に×キズって、緋村剣〇じゃんwww」

「誰?」


 体に衝撃が走った。え……今時の子はるろうに〇心知らないの?

 や、ややばい、衝撃で止まってしまったから余計にHPが減って、もう1くらいしか残っていない。


「ちょっとポーションくれない?全部使い切っちゃった」


 全力で投げつけられたポーションを何とか躱して、勢いが死んでから飲んだ。


「ふう。クッ ww」

「死ねー!」


 顔を隠すのも忘れて叩いてくるのを止めて、もう一度ジックリ顔を見た。


「ちょっと!」

「これって、現実にもあるの?」


 一転して真面目な声で話し始めた。

 少し驚いた様だったが、


「リアルでは×ではない。ちょっと掠った程度」

「そうか。大変だったんだな」

「……怖く、ないの?」

「全く。でも、凄いとは思ってるよ」


 手で左頬のキズを隠してみたが……違和感がある。


「キズがあっても君は美しいから」





 羞恥心で3日くらい寝れなくなりました。変なこと言うもじゃねえな。

 そろそろ慣れてきた2年の教室に向かう。

 東間は徹夜でアニメ見てたらしいから、今日は2時間目登校かなぁ。

 俺も新たな黒歴史のせいで、若干寝不足だ。あれって冷静になった瞬間に思い出すからタチが悪い。

 あー、思い出したらまた死にたくなってきた。寝よう。



 なんか教室の中が妙にうるさい。

 目を開いて、会長に何があったか聞きに行った。


「これはなんの騒ぎか知ってます?」

「辰海君……うちのクラスの不登校児が初めて出席したのよ」

「へー。ちょっと見に行ってみるわ」


 確か、不登校児の席は……人だかりができているところか。

 人と人の間から、不登校児を見……アイムインザドリーム。

 なあみんな聞いてくれ。世界には面白い夢ってのがあるんだ。


 だってさぁ、目の前で左頬にキズがある女子が、るろ〇に剣心の布教してるんだぜ?×ではないけどさぁ。

 あ、やばい気づかれた。

 人混みをかき分けてこっちに向かって来る。


 全力で逃げてると、不登校引きこもりで体力はないのか、転んでしまった。

 仕方なく起こしに行く。


「はぁ。大丈夫か?」

「ねえ、イグノだよね!」

「誰だよそのイグアノドンみたいなやつ」

「……はぁ」


 彼女は、ポケットから何かを取り出して……カッター。


「リスカしよ」

「まてまて、思いとどまれ!」

「おーい、イグノー」


 後ろから東間の声。あいつ寝ぼけてゲームの中と勘違いしてやがる。

 彼女は、手首にカッターを当てたまま、


「やっぱりイグノだよね。髪色が違うけど、すぐ分かったよ」

「はぁ。こっちでは辰海悠馬な」

「私は川上伊織ね!」


 うちのクラスにメンヘラが加わりました。

 後日、ミアのナイフが逆刃になっていたが、それはただの弱体化では?


 倒したのはミワさんだけど、パーティプレイ前提のUAOでは戦闘に参加すればスキルが得られる。

 これ以上ゲームから現実に輸入することはないので安心してください。


 現役男子高校生ですけど、クラスにるろうに〇心とかブ〇ーチとかが分かる人がいません。

 マジかよ。


 伊織さんのキズは、この〇ばのクリスさんくらいです。

 気になる人はググって。

 ……今回伏字多いな。

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