表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第二章 クラン結成編
25/110

ド〇ュウズの地割れ 一撃必殺!

 ド〇ュウズ全く関係ありません。

 アップデートから二日後、やっともう一つの新要素に触れられそうだ。

 サブスキルの追加。

 【生物スキル】並みの影響力はないけど、スキルの選択次第で大きく戦術を変えられたり、スキルの切りどころなど、プレイヤースキルの要素が大きくなった。

 簡単に言うと〈水流〉みたいなのが沢山追加されたってこと。

 メニューから一覧が見れて、設定されたクエストをクリアしたら使えるようになる。

 現在は25個のサブスキルがあって、その中から5つまで選択できるらしい。

 とりあえず、一回取ったら後はクエストを受けなくても設定できるようになるため、汎用性が高いものから、適当に取っていけばよさそうだ。

 これとか面白そうじゃない?


 〈瞬転〉:超短距離転移ができる。CT1時間


 一回の戦闘に一度しか使えなそうだが、転移先さえ間違えなければ確実に躱せるのは大きい。

 加速のCTで時間稼ぎが大切な俺にとって、是非とも欲しいスキルだ。

 必要なクエストは……一撃必殺イタチ魚討伐。

 ……一撃必殺イタチ魚って何?

 クエスト情報からいる場所を割り出して、行ってみることにした。


 どうやら、枯れた海藻の広場という所にいるらしい。

 たまに少し強めのモンスターとぶつかりつつも、加速一回で倒して、30分ほどで目的地に着いた。

 このゲーム、無駄にマップ広いんだよな。

 ……そこには、返り血の表現か毛皮を真っ赤にして、右目に傷がついた、一匹の小さなイタチがいた。


 俺以外にも挑戦者がいて、ちょっとした列ができていた。

 ……これ混んだら面倒なやつじゃん。早めに来てよかった。

 列の最後尾に並んで……前は知ってる人だった。


「ミワさんじゃないっすか」

「イグノ……だっけ?」


 相変わらず狐の仮面に巫女服の【イワシ】、ミワさんだった。

 彼女も瞬転を取りに来たのだろう。デコイとは結構相性がいい気がする。


「あれ、強そうですか?」

「私も今来たところ」


 ミワさんと会話してると、一番前の男が、枯れた海藻の中に入っていった。

 あれ、どこかで見たことある気が……ああ、一番最初のタコ男だ。

 まだアイテム欄に残っているタコを、見せびらかしてやろうかとニヤニヤしつつ、観戦する。


「うおおおおおおおおお!」


 手が8本に分かれて、イタチの方に伸びていき……消えた。

 イタチが目にも止まらぬ速度で、タコ男を尻尾で叩いたのだ。

 もちろん、その名に恥じない一撃で決着は着いた。


「……あれどうすんの?」

「……デコイが通じればいける」


 次は、3人のパーティが挑むようだ。

 一撃必殺とか銘打ってるなら、攻撃の後に凄いスキができるかもしれない。

 一人を犠牲にして残った二人で叩く作戦か。


 枯れた海藻地帯に入り、銃を持ってるやつが狙撃すると……そいつの脳天に尻尾が叩きつけられた。

 だが、それは作戦通り。

 あとは命がけで作ったスキに残りの二人が攻撃を加え……いない。

 いつの間にかもう一人の眼前に移動し、また尻尾でワンパンした。

 そして、動揺したもう一人に尻尾を振って……衝撃波みたいなもので首が切り裂かれて、三人とも死んだ。


「デコイ通じそうですか?」

「無理そう」


 次のパーティは……盾と剣を持った二人組。それも、盾の人がゴツイ鎧を着てる。

 盾の人が枯れた海藻を投げて、戦闘を開始。イタチが、その人の眼前に行って、やっぱり尻尾を叩きつける。

 しかし、鎧に弾かれて……大きなスキを晒している。

 そこに、もう一人の剣持ちが斬撃を入れて……倒した。


「あれが正規の倒し方っぽいな」

「……あなたが盾になればいける」

「いや、耐久にがっつり割いてるとはいえ、無理ですよ。多分あの防いだ人耐久特化だ」

「少なくてもそっちの方が成功率高い」


 ……確かに、今一人で挑んでも勝てる気がしない。


「……分かった。俺が一発防げるかやってみる」

「頼んだ」


 とうとう、俺たちの番になった。

 イタチは、攻撃したらそれが戦闘開始の合図になるようで、落ちてる枯れた海藻を投げつける。

 それと同時に、加速。こいつの攻撃に[熊魚の返り血(リベア)]を合わせる。

 投げた海藻が当たりそうになって、すぐにイタチが俺の眼前まで迫って来た。

 加速中は周りの動きが少し遅く感じる分、ギリギリ動きを捕えられる。

 やっぱり、加速した俺よりも速いけど、先に構えてた分、攻撃に合わせることはできる。


 そう思って、最適なタイミングで腕を突き出し……ぶつかる直前にイタチが浮き上がり、首に尻尾が当たった。

 耐えられる訳もなく、HPが全損して、体がポリゴンになっていく。

 直線運動以外もできるってことか。

 霞んでいく視界で、その後の戦闘を見守る。

 ミワさんがデコイで攪乱しつつ、抵抗したが……一瞬でデコイが消し飛び、その次の攻撃でミワさんもやられた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ