表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第二章 クラン結成編
23/110

シャロ参戦

 みんな大好き(?)シャロちゃん回だぜ!

 原田先生は、趣味を合わせることが大切だと言っていた。

 ゲームが好きなことくらいは知っていたけれど、やったことがなかったし、ゲームといっても様々な種類があるから諦めていた(聞く勇気はなかった)。

 でも、昨日彼と親し気にしている新入生を見て、危機感を募らせた私は、同じゲームをやってみることにした。

 どのゲームをやっているかは分からなかったけど、ゲーム友達であろう新入生は、彼のことをマグロと呼んだ(ヤクザは無視)。


 調べてみると……魚を基にしたゲームがあるらしい。

 すぐに購入して、プレイしてみた。


 設定には戸惑ったけど、親切なペンギンのサポートでなんとかなった。

 容姿は……気づいて欲しいからあんまり変えなくていいや。

 いえ、知ってる人相手だと接しにくいから、ある程度仲良くなったところでカミングアウトの方が良いかしら。

 少し面影を残しつつ、接しやすいように……できた。

 これであの鈍い男が気づいたらキレる。


 最初の町に送られて……早速見つけた。

 【マグロ】の人を探せばいいと考えてたけれど、目の前で歩きながら設定をいじってる黒スーツの男は明らかに辰海君だった。

 ほとんど現実と変わっていないとはいえ、人混みの中から一瞬で見つけ出した自分に呆れつつ、


「あの……」


 気づいたら話しかけてた。





 始業式が終わり、帰ってすぐにUAOを起動した。

 昨日は第二の町、海底都市ユ弐レイに到着してすぐに落ちちゃったから、探索と他の新要素にも触れていきたい。

 ちなみに、東間や会長とクラスが一緒で安心した。まあ会長なのもあと1週間くらいだけどね。

不登校が一人いること以外は平和なクラスだ。


 ログインすると……第一の町(グレ壱)だった。

 あれ、昨日ユ弐レイからログインできるって書いてたのに。

 設定してなかったや。どうやら、一回行けたら町から町にワープできるようだ。

 余談だが、あの虫の山は一日でナーフされたらしい。

 ……冷静に考えればバトロワとはいえ、1位と3位のランカーが相当手こずる難易度ってゴミだわ。

 確かに昨日のユ弐レイはすいぶん閑散としてた気が……今探索すればまだ開けられてない宝箱とかあるんじゃね?

 さっそくワープしようとしたら、


「あの……」


 後ろから声を掛けられた。

 振り返ると……まあ、なんて綺麗な人でしょう。

 どことなく既視感がある顔立ちに、鮮やかな紫色の長い髪が特徴のJKだった。


「どうかした?」

「えっと、この手のゲームは初めてだから、色々教えてくれる人が欲しくて」


 確かに初期装備の彼女は、動きがぎこちない気がする。

 このゲーム、先導してくれるNPCとかいないから、初心者にはあんまり向いていないかもしれない。

 まあ、今日は暇だし、特に約束とかもない。

 新規が入ってこないゲーム(DAO)は廃れる運命だと思うし……付き合ってやるか。


「いいよ。俺はイグノ、【マグロ】だけど美味しくないよ」

「ラチックです。よろしくお願いします」


 【マグロ】と聞いて、一瞬安堵したように見えたのは俺だけだろうか。

 とりあえず、いつもの犬魚の狩場に誘導しつつ、モチーフについて聞いておく。


「【シャチ】です」

「おお、強そう。説明文出せる?」


 メニューを見れる様に設定してもらって、説明文を読もうと、顔を近づけると……


 パシィ!


 思いっ切りはたかれて、顔を真っ赤にしながら


「ち、近い!」


 うーん理不尽。会長みたいだぁ。

 流石に初対面ではたくのは不味いと思ったのか、すぐに謝って来たからいいのだが、周りからチラチラ見られてる。

 中には……ハラスメント報告してそうな人もいた。

 ……BANされるかもしれない。


「逃げるぞ!」

「え? キャッ!」


 ラチックの手を握って、全力加速し、その場を脱出した。

 角を曲がって、路地に入る。


「ふう。ごめんな」

「いえ、私にも非があります」

「……別に敬語じゃなくてもいいぞ」


 多分同年代だろうから、俺も全く敬語使っていないし。


「分かったわ」

「……じゃあスキルについて教えてくれない?」


 それが素かよ!と思いつつ、話を元に戻した。

 武器買うのも面倒だから、手持ちのいらないモンスタードロップ武器を支給したいが、スキルによっては武器が固定されることになる。

 何より【シャチ】ってどんな効果か、興味がある。


「味方を強化するスキルよ。シャチはとても頭がいい生き物だから、味方の指揮をとりつつ、強化するスキルになったみたい」


 ……そっちにいったかー。

 最近、スキルの推測をしやすいように、魚について調べていたのだが、シャチは個人戦闘力と群れの狩りを兼ね備えた生物だ。

 個人戦闘能力だったら楽だったが、バフ系となると扱いが難しい。

 ……とりあえず武器は何でもいいか。


 本作では、ヒロインは戦闘させます。

 某錬金術師のウィ〇リちゃんみたいになるのを避けるためです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ