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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第一章 始まり
16/110

第一位と決闘

 電域が無くなったタイミングを狙って、加速+〈水流〉で突っ込む。

 途中、海藻にぶつかったりもしたが、突き破って目的地へ。

 見えた、小学生くらいの金髪少女だった。

 少し迷いが生じたが、ゲーム内ということで問答無用の全力腹パン。


「流石に一発じゃ無理か」


 移動に時間を食い過ぎて一発しか入れられなかった。

 MPに多く回して脆い雰囲気はするが、このゲームは『防御はゼロで良い』とか考えていても、レベルが上がるとある程度上がるようになっている。

 東間でもない限り、同レベルでワンパンすることは俺には難しい。

 驚愕した顔で後ろの海藻まで吹っ飛んだ金髪小学生だったが、すぐに立ち上がって両手を前に突き出し、


「〈600ボルト〉」

「十万じゃないの?」


 やべ、怒らせた。

 雷のような電気のギザギザが放たれた。

 やっぱり速い。とりあえず近くの海藻を遮蔽にして……


 バチバチバチ


 盾にした海藻が焼き切れた。

 殺意マシマシですね(現実逃避)。

 金髪小学生の方に目をやると……もう次弾が発射されそうな雰囲気だ。

 慌てて周りを見渡したが、なんか近くに海藻がない。

 彼女はニヤッと笑って、


「〈600ボルト〉、バイバイお兄ちゃン」


 ウゼェ。俺はロリコン入ってないからな!

 やばい、遮蔽がない、加速はまだ使えないし、海藻も近くにない。

 いや、ないなら作れば良い。


 俺は……アイテム欄からカレイを取り出し、彼女に投げつけた。

 投げられたカレイ君は、良い感じに電撃を巻き取って、おいしそうな丸焼きに大変身!

 その後も何回も電撃を撃たれたが、海藻と今まで倒した生き物たちで絡めとった。


「ねえそれズルくなイ!?」

「何言ってんだよ、前の戦闘が活かされる少年漫画の王道ストーリーだぞ!」

「たしか二!」


 こいつアホか。

 正直、大会中は倒した生き物以外をアイテムとして持って行けないから、反則スレスレだとは自覚している。

 まあ、反則だったらBANしてるはずだし。

 さて、加速のCTはもう上がった。

 この距離から加速すれば確実に殺れる!

 電撃を海藻で防いだところで、


「おこちゃまはもう寝てろパンチ!」

「〈フラッシュ〉」


 まずい、煽り返すために少しだけスピードを緩めたせいで、相手の目つぶしに引っかかった。

 一応元居た場所に殴りかかるが、いない。

 最後の加速をふり絞って、できるだけ離れるが、


「ねえ、さっきおこちゃまって言っタ?」

「気のせいです空耳です幻聴です!」


 なんかパチパチいってるよ、絶対怒ってるよ。

 もしかして、あれで中学生とか?


「ごめん、中学生だった?」

「今年から高校!」

「……ドンマイ」


 倍くらいの電撃が飛んできた。

 海藻で受けるも、余波で少しダメージを食らった。

 もうそんなに魚ストックもないし、詰んだ?


 最終手段……というより賭け。


「食らええええええええええええええええええええええええ!」


 もう一度海藻で電撃を防いだ後、俺は大声をあげて口が尖った魚、ダツを全力で投げた。

 当たっても大したダメージにはならないが、


「ヒッ!」


 相手をビビらせる効果がある。

 使ったばかりだから、流石にまだ電撃は使えない。

 さらに……


「キャアアアアアアアアアアアア!」


 ダツの口先に仕掛けておいた、ヤゴ。

 精神年齢小学生の女の子が、急に顔にヤゴが迫ってきて冷静でいられる訳ないよなぁ。

 案の定、泣きながらヤゴとダツを振り払い、怒りでさらにパチパチ鳴りだして……違和感に気づいた。


 そう、俺はHIDE(ハイド)中、つまり隠れている。

 俺の最終手段とは……おとりで意識を引いた後、隠れるという害悪戦術。

 ダツやヤゴにビビってくれるかは分からなかったが、上手く通ったようだ。

 さて、君は俺が隠れた瞬間を見逃した。


 楽しい楽しいかくれんぼの時間だ。


 まずは、俺の近くにあった海藻が焼かれ。

 次に、さっきまでの海藻の燃えカスをもう一度燃やし。

 思い至ったように全力で電域を張るが……俺には当たらなかった。


「どコ?」


 不安そうに辺りを見回して、おどおどしている。

 全力で電域を張り続けてるようだが、そんなにMPが続くのか?


 数分後、電域が解除され、


「正解はここでしたー」


 俺は、地中から加速を使いつつ出てきた。

 ダツを投げた後、投げた所から数歩はなれた地点から地面を掘り、穴を海藻の燃えカスで塞いだ。

 地面には電気も通らないよなぁ。

 ちなみに、止まった判定を受けないように掘りまくったため、地下はアリの巣のような惨状になっている。


「〈フラッシュ〉!」


 なるほど、フラッシュ分の魔力は残していたか。

 だが、今俺は……サングラスを掛けている。

 大会では舐めプは良くないから外していたが、フラッシュ対策にかけてきた。

 すこし眩しいが、誤差程度だ。

 どうやら、フラッシュの後は高速で一回だけ動いてるようだが……見えてるなら対応できる。

 俺は、拳を振りかぶって、


「ごめん」


 数発殴って勝った。


 【電気ウナギ】


 ・電気魔法補正


 ……書くことある?

 フラッシュの後に一瞬速く動けたのは自分の神経に電気干渉したからです。

 少しHPが減る。600ボルトは電気ウナギの電力。


 生き物で防いだ回数が少ないけど、ヤゴみたいに小さすぎる生物では防げないからです。


 終わり。なんか総集編みたいな戦闘だったけど、まだまだ続きます。

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