古代活性
すみませんすみませんすみません
まさかの10日ぶりの更新
「SUTEEEEE!」
全身のいたる所から、白い骨の様な外骨格が生えてきた。
ちょっと殴ってみたけど、傷一つつかない。
さらに、もう一度マドカのヒュドラが毒にしようとしたが、状態異常にならない。
「強化し過ぎでしょ!」
「俺も外骨格を通り抜けて殴れそうにない。Rexの油とアンペルのレールガンを通していこう」
「アイアイ」
基本は俺がヘイトを取って攻撃を躱し、どうしてもRexのイクチに当たりそうな場合はヒュドラが受ける。
そして、アンペルが乗っている首の位置を微調整して、
「【RAILGAN】」
骨と骨の間に、銀の弾丸が通った。
剣山を振り回してアンペルを狙うが、ヒュドラの9本の首をシャッフルして隠し、その間に俺がターゲットを取り直す。
ってかあいつ、俺に攻撃する手段なくね?
「SUTEEEEEEE!」
それを見越してか、右前足に張り付いていた骨を投げ……そいつが爆散した。
辺りに骨の破片がまき散らされ、俺の体に幾つも刺さった。
グレネードとかも、怖いのは爆発自体ではなく、破片が一番だからな。
「ダーリン、大丈夫?」
「ああ、まだ余裕ある。それよりアレだ」
奴の右前足の外骨格は……無くなっていた。
少しずつ白いのが盛り上がってる気がするが、完全に再生するには数十秒かかるだろう。
「総攻撃!」
全ての指の間からレールガンが発射され、生き残った実体デコイが、一人合体技で攻撃する。
骨が治る頃には2割は削れていた。
あと3割である。
「SUTEEEEEE!」
全然削れないマドカに業を煮やしたのか、彼女に突撃してきた。
背中の無数にある剣山を前面に押し出し……ヒュドラが穴だらけになる。
「HYUAAAA!」
そろそろHPが不味くなってきたのか、ヒュドラが咆哮を上げた。
ほとんど全ての攻撃を受けてくれてありがとう。
「見てみてダーリン。こいつの足の裏は骨っぽいよー〈流墜漸〉」
「HYUUUU!」
骨の装甲がない足の裏をミワが攻撃して……余計に剣山が刺さった。
可哀そうに……。
俺も一発入れとこ。
「〈紅蓮拳〉」
「HYUAAAAAAAAAA」
「お前ら止めロ!」
何故かよくわからないけど、ステゴサウルス鳥よりもヒュドラの方が大きく削れている。
ミステリーですね。
「もう一発〈流墜漸〉」
「HYU!」
そろそろHPがヤバかったマドカは、ヒュドラ化を解除して、剣山を回避した。
ちょっと悪乗りが過ぎたかな?
「一番の壁がいなくなったんだガ?」
「まあなんとかなん キャー!」
ミワのデコイが、一気に20体くらい吹っ飛んだ。
マドカがいなくなって、そろそろヤバくなってきた。
「Rex、まだか!?」
「KUTIAAAAA(あと少しだ……)」
残り少ないミワが犠牲になって、なんとか時間を稼ぐ。
そして、奴はもう油まみれで……着火したら終わる。
「やれ、アンペル!」
「【RAILGAN】!」
油が発火し、なんか良くわかんないけど大爆発を起こした。
結構危なかったな……。
「そういえば、SKYの方をやってる友人が、こっちのダンジョンは報酬がいいって言ってタ」
「……お前、友達いたんだ」
「いないと思っていたのカ?」
「いや、感慨深いものがあるから」
そんな会話をしていると、ボスの死体からは〈特能ウロコ〉のSKYバージョンである〈特能ツバサ〉と……なんか虹色の液体が入ったコップが、人数分5つでてきた。
「……なにこの液体」
「マドカ、飲んで」
「……え?」
ミワがマドカの口元に虹色の液体を押し付け、マドカが全力で拒否する。
マドカは、こちらにヘルプの視線を送って来たが、
「……毒に耐性あるのマドカだけだから」
「ほら、飲みなさい」
「……大丈夫だ。熱い心があれば、毒なんて効かない」
「じゃあRexが飲んで下さいよ!」
「……強く生きろヨ」
マドカの口に虹色の液体が押し込まれ……マドカの顔が崩れた。
え……マジで毒だったの?
「どうだった?」
「美味しいっす!」
「嘘ついてないよナ?」
「じゃあ全部飲んでもいいっすよ」
多少不安に思いつつも、マドカの善性を信じて、虹色の液体を飲み込む。
その味は……牛乳だった。
いい牛乳の味なんて分からないけど、なんか美味しかった。
「え……SKYのダンジョンだったら、美味しい食べものでるの?」
「まあ、鳥なんて焼き鳥くらいにしかならないっすから。うちらには魚の刺身があるっすよ」
……今後も、多分更新頻度はバカ低くなります。
SKYの方の足並みが揃わない。