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第43話 異世界かわいいヒロインコンテスト!略してイセコンってまたかよ!

俺は今、片膝をついて目の前の女性に向けて指輪をみせている。

「アデアラさん、この指輪をあなたに……」

俺は情熱的に、誠意を込めて指輪を彼女の薬指に通そうとする。

「将大さま……ついに……」

アデアラさんも頬を真っ赤に染めて俺の渡した指輪をジィッと見る。

「婚約指輪だ」

「ええ、嬉しい。将大さん……わたし凄くうれしいです」

二人はお互いの顔を見つめて……


「ちょっとまったぁ!!!」


この大きな声はアデアラさんと共に世界を渡るジャックの声だ。

「なんだよ、ちゃんと指輪を返しただろう」

俺はジャックに少し怒ったように問い返す。

「いやいやいや、そりゃあ誠心誠意気持ちを込めて謝れよ!っていった俺も俺だけどさ、これまるでプロポーズじゃないか! アデアラも、俺がお前の夫になる男だ! こんなやつの言葉に惑わされないでくれよ!」

「だって、ずっと探していた指輪だったから……嬉しくてドキドキしちゃって……」

俺は偶然にも異世界アルバイトで持って帰ってしまった婚約指輪を持ち主に返そうとしているだけである。

ジャックの指示でちゃんと感情をこめて謝っているだけなのになぁ。



◆◆◆1時間前◆◆◆

異世界かわいいヒロインコンテスト!略してイセコンで司会になってしまった俺は開始直前、アデアラさんに見つかってしまったのだ。

そして、それに気づいたジャックは俺に「指輪を返せ」と言ってきたからさ、「はい返す」とアデアラさんに渡そうと思ったのだが……

「なんだその謝り方は! まさか司会であるお前が将大だったとはな! お前のせいでアデアラは闇落ちしてホワイト企業の無間地獄会社ENMAをブラック企業にしてしまい追放されてしまったんだ。俺はチートスキル、世界渡りを使ってアデアラの指輪を奪った将大を探していたんだ。」

先ほどの異世界懇談会、略してイセコンの時の優しそうなジャックはどこに行ったんだ。目がマジだ……

「謝るなら誠心誠意、心を込めて謝れよ!」

「わ、わかったよ」


◆◆◆

ということがあったのだ。ジャックは俺とアデアラさんの間に入り、指輪を身に着けるのを抑止した。

「その指輪はもういらない、俺は別の世界で手に入れてみせる。お前のつけていた指輪をアデアラに着けていたら、お前の事を思い出してしまいそうだ」

たしかに。

「じゃ、じゃあこの指輪は?」

俺は指輪をジャックに見せる。

「見せるな、お前が勝手に処分しろ、さあ行くぞアデアラ。今度の世界はデュアルボードだ。なんでも、ドラゴンにのって戦うレースで優勝賞品は守護の指輪だってさ。この指輪をお前の真の婚約指輪にしてやるよ。そしてこの指輪を付けたらお前は俺と結婚するんだ」

「は、はい」

ぐいっとアデアラの手を握るとジャックは魔方陣のようなものを出現させた。

「イセコンを邪魔して悪かったな、どうぞ始めて行ってくれ」

そして、アデアラとジャックは異世界へと転移していった。


◆ ◆ ◆

「あ! あの! じゃ、じゃあこれからイセコンを始めます!」


優勝者は文句なしでミカだった。

※ミカは男の転生者

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