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第十九話 異世界アルバイト「ポロリと水着、いざ、バカンスへ⑤」

前回のあらすじ

マサコ(女体化した将大)

【24時間OKの天然温泉!】


現在:0人


おんせんだぁ!!


ここで一日の疲れをいやすことができるぞ!


し、しかも利用人数も0人だから貸し切りじゃん!


まあ、深夜だからしゃあないか……。


とりあえずここでゆっくりしよーっと!


◆ ◆ ◆


ミミ(女体化して胸がFカップへ)

【24時間OKの天然温泉!】


現在:1人


ラッキー! こんな時間だから使用している人が1人しかいない! これはもう貸し切り状態ね!


ここでゆっくりしよーっと


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マサコ視点

「さあ! 温泉だ! 誰か来る前にパパっと体を流して、温泉にパパっと入って、パパっとコテージで寝るぞー」

ああ、俺は今日は頑張った。まさか女の子しかいない女人島で、男は抹殺な世界に異世界転生するなんて思っても意味なかったよ。

最初は山で3日間過ごそうと考えていたけれど、ダリアさんが気を利かせて女体化薬(24時間)のおかげで堂々と温泉があるところまで下山できてよかったよ。

さあ、疲れた体をゆっくりやすめよう。

俺は汚れた服を洗濯機へぶち込み、レンタルタオルをもって脱衣所を出る。

「ああ、なんて綺麗な温泉なんだ」

俺は温泉をみて感動した。和風の温泉が目の前に広がる。


俺は生前の事を思い出す。

「俺は修学旅行に行く前に死んでしまったからなー。俺が生きてて修学旅行に行けたらこんな感じの場所に行けたんだよなー」

そういえば俺の死因はスマホをお風呂の中で使ってて、うっかり落として感電死だったらしい。

さあ、生前の事をしみじみと浸っている場合ではない! 目の前に温泉があるならば、入るのが礼儀! しかも、ここには誰もいない。

このチャンスを俺は逃しはしない。

「温泉ダイブだ!」


説明しよう

温泉ダイブとは、体を洗わずに直接温泉に入ることだ。

誰もいないとなんかテンション上がってやってしまう人もいるみたい

超絶迷惑行為だからみんなはやらないように。


誰もいない今がチャンスだ!

それでは行くぞ!

俺は深呼吸を一度する

そして温泉に向かって歩く(走ったら危ないからね)

ゆっくりと進んでいるが、その足は少し急ぎ足だ。

温泉ダイブなんて人生で1度できるかどうかだ。

こんな恥ずかしい行為はこういう、修学旅行みたいなテンションじゃないとできないよなー

俺は湯船の目の前で足を止めた。若干のかけ湯をした後に深呼吸をもう一度する。

「それでは! 温泉ダーイ」



「「こらー! 体を洗って入りなさいー!」」

脱衣所の入り口から声がした。人が入ってきたのだった。

顔は湯煙で見えなかったが、怒られた。

(あ、見られた)

「ご、ごめんなさい……」

俺は小さな声でつぶやくと洗い場の方へ向かっていった。

シャワーで髪を濡らす。

あ、そういえば俺は今女の子だったんだ。こんな長い髪シャンプー&リンスをするなんて結構時間かかるぞ。


「あらあら。もう、小さな女の子がこんな夜遅くに1人で温泉なんて……お母さんは?」

なんと先ほど俺を注意した女性が俺の隣に座って体を洗いだす。

「え! ええと、あの! 違くて! あれです! 漏らしたから! ばれないように!」

なんか即席の理由だったけどそっちの方が恥ずかしいよ! 素直にお風呂好きだからとかいえばよかったのに!

? なんか聞き覚えのある声がする。もしかして……。

俺の隣に先ほどの女性が座ってきた。

青く長い髪、青い眼、そしていつも聞く高い声……ミミだ。

「そ、そうだったんですね。でもそれならなおさら体を洗ってからじゃないと入っちゃだめだよ。みんなが使う温泉なんだから」

「うぅ、ごめんなさい。」

「大丈夫ですよ。さあ、体を洗って入っちゃいましょう」

そういうとミミは体を洗い始めた。

俺も髪を濡らしてシャンプーでわしゃわしゃし始める。

「ねえ、誰もいないから一緒にお話しましょ?」

「え、あ……うん」

「そういえば、君は名前なんていうの?」

ミミが隣から声をかけてくる。もこもこシャンプーで泡まみれの俺は片目でミミの方を見て答える。

「わ、私はマサコって言います・・・・・・!」

俺が将大ではなくマサコと言えた安堵感と同時に、ミミの胸が! 胸が! でかい!

あの噂、本当だったんだ。

「じゃあ、まーちゃんって呼ぶね。私はミミっていうの。ちょっとだけここにバカンスに来たんだ」 

「へえーそうなんだ。わたしも、そんなところかなー」


わしゃわしゃ

わしゃわしゃ


しばらく二人は体を洗った後、湯船につかった。

「「はあーきもちいいい!」」


◆ ◆ ◆

30分後

「あー、どうしてこんなに女の髪は乾かすのに時間がかかるんだろう」

俺は男に生まれてきてよかったよ。女の子って頑張って髪を維持しているんだな。

ちなみに服はまだ洗濯機で回しているので、風呂上りの浴衣は、「お好きにどうぞ」と書かれた棚からレンタルをした。

「まーちゃん、髪乾かしてあげる」

そういってミミは俺の後ろに立って髪をドライヤーで乾かすのを手伝ってくれた。

ドライヤーで乾かしてもらうたびにミミの胸の感触が……

「ああ、きもちいいい」

「ドライヤーで髪乾かしてもらうと気持ちいでしょ。あと私の事はお姉ちゃんって呼ぶのよ」

「あーうーお姉ちゃんー」

「あーかわいい!」

姉と妹が居ればこんな感じなんだろう。なんかほんわかとする。

しばらく姉と妹のいちゃいちゃは続いた。

温泉を出た。

「じゃあねーまーちゃん!」

「ありがとうーミミ……お姉ちゃん」

そして俺は俺のバンガローへ……いや、俺チェックインしてないから部屋がない!

まさかの野宿!? いや、それは嫌だ。ゆっくり眠りたい。

「あ! まってお姉ちゃん!」

「ん? どうしたの?」

「あのね、私お母さんの部屋に帰れないの。鍵を部屋の中に忘れちゃって」

「え! そうなの! じゃあメイドさんに言わないとね。一緒に行こっか?」

「あ、あの……」

(あかん、嘘がばれてしまう。)

「あの! お母さん疲れててぐっすり寝てて、メイドさんにお願いして開けた後に、もしお母さんが起きたらねぶそくになっちゃって、迷惑かけちゃうから、朝までお姉ちゃんのバンガローで寝させて」

どうだ、俺の子の子供っぽい言い訳をくらえ!

ミミは少し考えると口を開いた。

「うん、じゃあ朝になったら一緒にお母さんのところにいこう。それまではお姉ちゃんと一緒にねましょう」

「わぁー! ありがとう!」

「じゃあ行きましょう、お姉ちゃんの手をちゃんと握ってね!」

「うん、お姉ちゃん!」

こうして俺はミミにバンガローへ案内され、開いているベットの上で寝かせてもらうのだった。

ちなみに体が女体化しているので男としての性欲は一切わかなかった。

というか、山を登って降りて疲れ切った俺にそんな余裕はなくぐっすりと寝てしまった。

◆ ◆ ◆

翌朝 温泉にて

メイド1「あれ? お客様の洗濯物が残ってます。届けに行かないと。ってあれ!? なにこのサイズ! もしかして男もの?」

メイド2「確かに、これは男用のものだ。まさかこの女人島に男が侵入している? 一刻を争う。調査を進めてくれ」

メイド1「はい!」

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