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第十三話 天界で昼食!

 

天界 ダリアの経営する 快晴や


「はい、お疲れ様!これでアルバイト完了よ」

「ダリアさん、ひどいじゃないですか。まさかオークに転生するなんて聞いてないよ。領主の息子と聞いていたからてっきり人間かと思ってたよ」

「きいた?」

「え?」

「ちゃんと転生するときに『人間に転生するんですか』と聞いた?」

「いや、それは普通に……」

「あなたが異世界転生して向こうの世界に行くときにはそれは必ず確認したほうがいいわ。身に染みてわかったでしょ」

「……はい、それはもう」

「午後はちゃんと人間に転生させてあげるから安心して。とりあえずイセパットへと登録っと」


 トウロク カンリョウ!


「……一応……ダリアさん。ちなみにこの世界に転生する人はいるのでしょうか?」

「うーん、現状だともの好きならいいかもね……あ、イセパットが更新されたわ」


「一応見ておこう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『オーク出身の俺が超イケメンな聖騎士になって魔王を救うお話があってもいいじゃないですか』


概要 オークの町の婚姻祭で結婚ができなかった男性オークは呪いで超美形の人間に変化する。結婚できなかった彼は村八分となり町から追放され王都へと向かう。


 ※このタイミングで転生


王都の酒場で知り合った超絶美少女『灼眼の魔女メイリー』を仲間にして様々なクエストへ向かう。そしてドラゴンを倒し、魔王を倒し世界を救うのだ。


キャッチフレーズは「おれ豚だけどなにか?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なんとまあこれも、どこかの小説サイトに投稿されていそうな異世界転生だなあ。しかも今回はキャッチフレーズも追加されてる」

「イセパットは異世界に向かうものが興味を持ってくれる内容を自動で作成してくれるわ」

「なんで?」

「ん? 将大、どうしたの?」

「なんでだよおおお! あの、オークの祭りの後に人間の美少年に転生するとかひどくない? そのあと超絶美少女の魔女にあって結婚するなんて羨ましい。どっちかというとここに転生したい」

「……はあ。だめよ、昨日も言ったけどアルバイトなんだから守秘義務で一度行った世界には二度と向かうことはできないわ」

「そ、そんなぁ」

「さ、それじゃあお昼にしましょう。今日は天界カフェでミミと待ち合わせしているの。一緒にいかがかしら?」

「うぅう……いきます」


 〇 〇 〇


天界 ミミのバイト先のカフェにて

「将大さん! お疲れ様です」

「ミミさん! お疲れ様! それ、バイトの制服? 可愛く似合っているね」

「えへへ……このふりふり可愛いですよね。ありがとうございます。私、ここのパン屋さんで働いているんですけど、実はカフェも併設されているんです。だからっここコーヒーやお茶と一緒においしい焼きたてパンを頂くことができるのです」

「それはすごく便利だね」

「……ほら、あんたらイチャイチャしてないで早く食べなさい。ミミの休憩時間が終わっちゃうわよ」

「ダリア様……そんな……イチャイチャなんて……結婚したものたちがやる行為です。そんな破廉恥なことは致しません。ね! 将大様?」

「う、うぇ……」

(僕は結婚という言葉で吐きそうだ。先ほどまでいた世界はこの世の終わりかと思った)


「がびーん!」

(あれ、なんかミミさんががっかりしているぞ)


「で、でも異世界でクエストのようなものをクリアしてイセパットを更新していくアルバイトですよね。時給がかなり高いから先輩のダリアさんにお願いしたのだけど、そんなに大変だったんですか?」

「うん、それはそれは地獄だった」

「将大……あんたがもしイセパットで転生するときの参考になったと思えば安い勉強代よ。あ、ミミ聞いてよ。将大さバイト中、『私と結婚したい』なんて大声で叫ぶんだから面白かったわ」

「ちょっと! ダリアさん! なんかそれ誤解を招く言い方なんですが……」

「ま……将大様、そんなこと口にしたんですか?」ニコ

「ミミさん……目が真っ黒だ。 さ、さあ食べよう。今日のお昼は……っと」


「あ、はい今日のお昼は昨日朝食べて『おいしい!』と言ってくれた【豚のハムカツサンド】です! リベンジです!」


「……ぐばあ!」

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