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我が故郷は遙かなり

作者: 家紋 武範

緑の山々 青き風

輝く川 清んだ音


野兎を追い 山道を駆ける

毛針を流し 川魚を釣る

網を振るい 蜻蛉にからかわれ

雪が降れば 仲間たちと合戦


青春はそこにあった

二両編成の列車

あぜ道を自転車で走る

朝焼け 夕焼けの眩しさ

小さな駄菓子屋


ご近所で出掛けたお花見

夏の大花火 一日だけの縁日

中秋の名月 お月見泥棒

夜更かしが許された元朝参り


何もかもがそこに詰まっていた

だが仲間たちは

一人離れ

一人離れ

自分も離れ


それでいいんだと思っていた

振り返ると心の中に吹きすさぶ風

故郷は冬の景色に煌めく


帰りたい

帰れない

帰ろう

また今度──


小さくも 暖かい家

我が故郷は遙かなり

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― 新着の感想 ―
[良い点] 目蓋の裏に、季節が駆け抜けて行きました。 どうして子供の頃はあんなに草が大きく感じたのでしょう。 どうして子供の頃はあんなに友達との距離が近かったのでしょう。 どうして子供の頃はあんなに…
[一言] 初めまして。 情景が思い浮かぶ、素敵な詩でした。 いいところなのですね。羨ましくなりました。なんだか室生犀星を思い出しました。
[良い点] わが故郷も遠く離れておりまして、現在地からは580km程北になりますので、なかなか帰れません( ´∀`) 青春の全てがそこにあるので、忘れることはできませんね。両親が雪国で、元気でいてくれ…
感想一覧
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