第二部 第七話 ガンデンター
どうやら、我々はタイ王国に着陸するときに、ミャンマーに向けて、ハイジャックされていたようだ。だから、陸路でもタイに行けるという事だった。国境の門も今は、空いているらしい。ヘリで、皆首都の大病院に連れて行ってもらい、手当てをしてもらっている、光は、傷はほとんどないが、疲労が激しいため、点滴を討ってもらったようだ。そして、一泊だけ、この病院に、検査入院をすることに決まった。
その夜、光が、寝ていると、どこからともなく、声が聞こえてきた。「光、起きなさい、疲れているのだろうけど起きるのです。)
光が目を覚ますと誰も居ない。しかし頭の中には直接響いてくる声だった「だれだ!」
「私はルルの精霊、ルルの魔眼の真の持ち主。」と言うと、少し背の伸びた、後光にまみれたルルが輝きながら立っている」
「あんた、ルルじゃないな?」
「流石、ガンデンター、この世で一番、精霊神に近し者よ、そして、一番神から、遠きものよ」
「あんた、何言ってるんだ?」
「ぬし、過去で真理を知ったのではないのか?」「なら、我の言葉も理解できよう。」
「ああ、言ってることは、良く分かるのだけど、その「ガンデンター」って、その事を聞いているんだ。」
「ガンデンター」「簡単に言えば、赤き業の目の選ばれし者」「かつては、アナスタシア・スージー」なるものが持っていたが。
「今日は、少し礼が言いたくて、目覚めたまっでじゃ、またな、ガンデンター」
と言うと、後光の光は消え、ルルもその場に倒れ、眠りから覚めた。「え?私、ここ何処?」光は、ルルを驚かさないように、そっと嘘をつくことにした「寝ぼけたんだろう「部屋まで送るよ」とルルに言うとルルも、疑わず光に付いてくことにしたようだ。
そのときだった。外に敵がいると、光にもわかった。それも何処に何人いるかまでだ。その時に、ふっと分かったことがある。これがルルが分けてくれた力か?外にいる、昆虫たちから、情報が一気に流れ込んでくる。しかも今度は、蜂対策用の防護服まで持ってきている。そして、病院にゲリラが、催涙弾を投げ込んでなだれ込んできた。
「来たか!」光は、時間を止め、流れ込んできた、敵を次々に叩き伏せていく。もちろん素手で、相手に死亡者が出ないようにだ。一個小隊を叩き伏せ、武器を全て奪ったところで、時間が動き始める。その時だった。大きな声がして、襲撃が止んだ。
「そこまでだ。君が光君か?私はこの組織のリーダー、マジェスというものだ」「君なかなか強いな」「我々の仲間に入らないか?うまいものは食い放題、女も好きにできる」
と言うと、この病院じゅうに止まっていた、400人光が助けたすべての人が人質になって、外で待たされている。そのゆだんを付いて、光を殺す気なのだ。それを昆虫のお陰で知った、光の怒りは頂点に達した。
外では、ゲリラ部隊が、男には暴力をふるい、女には、暴行を行っている。そして時間が止まり、夜の闇の空では、暗い空から、血のように明るい真っ赤な目のような亀裂が、空一面にはいった。その中では、雷と嵐、竜巻が起こり、生きとし生けるもの全て、死に帰す空間が広がっている、その瞬間、時間が動き始めた。そして、400人の乗客乗員に暴行を加えていた、ゲリラが、その空間に飲み込まれていく、逆らうことは出来ない、その空間は、光の意志が作り出し、光の意志で、連れて行くものを選別し、光の意思で、残忍な殺され方をするための空間だった。ゲリラは150人ほどいたが、逆らいながら、しかし、何もできずに、その空間に吸い込まれていき、あるものは、胴体を引きちぎられ、あるものは、生きたまま足から順に見えない力に足、腕、胴体そして、首と引きちぎられていき、そこにはゲリラの叫び声と、空間から滴り落ちる、血だけが、辺りを埋め尽くしていた。
そして、誰が明けたか、解らない赤い空間は、ゲリラの消滅と共に、消えてなくなった。さっき、光が、捕まえた、ゲリラの一個小隊も、同じ道をたどっていた、それは、光も肉眼で見て、止めようともしなかった。それだけ、光は、怒っていたのだ。最後にゲリラの隊長だけが残り、「お前は、まさか?!!!・・・」と言うと、光の血が滴っている、真っ赤な左目を見て「ガンデンター」「精霊神から最も近く、神から最も遠き、存在」」と言うと、銃声がして、足に弾が当たったようで、ゲリラの隊長は、倒れた。そして、石神が、取り押さえようとすると、「ガンデンターに、捕まって殺されるくらいなら!!」と叫ぶと、ゲリラの隊長は、舌を噛み切り、絶命した。
そして、光は、ふと我に返って、400人の乗員乗客の様子を見に行く!皆悲惨な状態だった。あるものは、思いっきり殴りつけられ、鼻がつぶれ、女は大人子供、構わず、全員犯されていた。そして、謎の赤い空間で、死んでいったゲリラ部隊の血で、その辺は真っ赤だった。
そして、光も力尽き、倒れ、気を失うのであった。
今回は、かなり、強烈な内容になっているので、お子さんには見せないようにしてくださいね。
次回もお楽しみに^^