第二部 第五話 密林の戦い。
ルルの言う事を信じて歩き始めて、もう2日経った。室谷は、ルルに聞く。
「あとどのくらいで連絡のできる村に着くんだ?」
「ごめんなさい、後二日は、かかると思います。」
「江崎君。水はあと何日位持ちそうだ?」
「もうほとんどありません。。。」
「う~~む」と、室谷は、悩んでいる。ここに居れば、ゲリラに捕まるし、先に進もうにも水もないし、食料も乏しくなってきている。
そんな時だ。ルルが光の前によってきて、「その剣貸してくれない?」と言うと、光から、草薙剣を取り上げ、ある太い緑色の弦を、斜めにバッサリ切った。すると、溢れんばかりの、水が沢山、滴り落ちてくる。
ルルが室谷に言う、「機長、水はこれで何とかなると思います。同じ弦は、このジャンルに沢山あります。」と言う。
そう室谷にルルが言うと、ぴょんぴょん跳ねるように、光の元に戻ってきて、草薙剣を返しに来た。
「後は、食料ね」とルルが言うと、一匹のスズメバチが、ルルの肩に止まった。
「危ない!」と光が、スズメバチを払おうとすると、ルルがすごく怒って、光に言う。「この子も、お友達なんだから、乱暴しないで!」と。
そしてルルが「バツとして付いてきて。」と言い、光は、ルルに一人で付いていくと見たことのないくらい、大きな、スズメバチの巣が有った。その中に、そっと、ルルが入っていく。そして、沢山の蜜の入った、巣の切れ端の山を持ってきて。「ちょっとだけ、分けてもらってきたわ」と言い、笑顔を光に向けた。
光は、この子の事を、始めは見縊っていたが、大した魔眼の持ち主だ。と考えを改めるのであった。
その蜜を少しずつ、400人の乗客に分けて、水を飲みゆっくりと前進する。するとジャングルに入ること4日目連絡の取れる、村まで乗員乗客400人、誰一人かけることなく、無事に到着した。
室谷が、さっそく村長に無線機を借りに一人で出かけたその時だった。石神が銃声と共に、倒れ出血を始めた。京子は、その光景を見て悲鳴を上げる。
ゲリラが、森の中から、銃を向けているのだ。だが、光は、手が出せない、相手の位置が分からなければ、むやみにカルマの目の力を使えば、残り少ない体力が尽きてしまい、こちらがやられてしまいかねないからだ。
その時、ジャングルから、人の悲鳴が聞こえてきた。すると、20人の武装したゲリラがスズメバチに追われて、姿を現した。光は、今だと思い、カルマの目の力を使い、時間を止めゲリラたちを草薙剣で、峰打ちにして、武器を奪い、一人一人、持っていた、救護用のロープで縛ったところで、カルマの目の力を使い切ったのか?時間が動きだし、光も仰向けに倒れた。
「何とかなった~~」「体力が限界だったから、どこまで、カルマの目の力を使えるか?心配だったが。。。」
ルルと京子が、光の元に駆けてくる。
「石神さん、大丈夫だったかい?」と京子に言うと。
「うん。弾は肩に当たった詩、貫通してるって」「出血も酷くないよ」と、笑顔で答えた。
「ルル、ありがとう。最後にゲリラの場所が、分からなかったら、皆殺しになっていた。」
「ううん。私じゃなく、この子たちのお陰だよ。」とスズメバチを体中に止めて言う。
少し怖かったが、その光景に、京子も光も、そしてルルも、大笑いした。
ルルは、もうすっかり立ち直っているみたいだった。それを見ると、光も救われる気分だった。
それから、2時間後救援のヘリが、やってきた。近くにゲリラが居るという事で、武装ヘリだが、これで、やっとアピンに会えると思う、光だった。
やっと、アピンに会えると思う、光
しかし、せっかく会えた、ルルと京子達との別れ。
だが、光の戦いはまだまだ、続く。