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タイに行きタイ物語  作者: 冬の終わりに
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第二部 第三話 400人の守るべき人々。

飛行機が、ある小島に軟着陸した後、ルルは顔をぐちゃぐちゃにして、再び泣き始めた。無理もない、もう二十を超えていると言っても、うら若い女性である。そうしていると、仲間のスチワーデェスさんが、やってきて、ルルの泣いている姿と、縛られている、ハイジャック犯の姿と、あきらを見て、なんとなく、事情は分かったみたいだったが、どうやって、ハイジャック犯を捕まえたか、その辺が知りたかったのだろう。あきらに、話しかけてきた。


「あの~~この子、私たちはルルって呼んでますけど、助けてくれたのは、貴方ですか?」


「いえ、助けたというかなんというか、犯人を捕まえたのは、私ですが、彼女の事を完全に助けたかと言えば、少し遅かったみたいです。申し訳ありません。」


あきらは、申し訳なさそうに答えた。


「とにかく外へ。この飛行機、軟着陸したものの、無線機を犯人に壊されて、SOSが、打てなかったのです。」「幸い、操縦室に、この辺の地図もあったと思いますので、この乗客皆さんを連れて行かなければいけないのです。ご協力願えますか?」


「良いですよ。」「とにかく、飛行機を出ましょう。犯人は、俺が見張っておきますから」


その後、飛行機の外に、非常脱出用のエアー滑り台で、皆、陸に降りていく。そして、最後にあきらとハイジャック犯2人組が、降りた。


犯人が持っていた、拳銃二丁は、あきらが預かっている。もし、ジャングルで、肉食の野獣に出会ったら、いくら時間を止めれても、素手で野獣を打ち負かして、乗客乗務員全員じょうきゃくじょうむいんぜんいんを助けるのは、不可能だからだ。


「そうそう。」とあきらは、草薙剣くさなぎのつるぎも肌身離さず、持ってきた。


「近くの村まで、どのくらいの距離ですか?」とルルを、連れて行って、戻ってきたスチワーデェスさんに聞くと、「大人の足で、歩いて二日はかかるそうなの」


「あ、私の名前は、江崎えざき 京子きょうこ」「京子きょうこでいいわよ、素敵なナイトさん。」と、さっきはルルが居たから、あまり、を出さなかったが、本当は冗談好きの、明るい人なのだなと、京子きょうこの印象を、あきらは、覚えるのであった。


京子きょうこさん。この飛行機に他に武器は無いのかい?」「この人数400人以上いると思うけど、この拳銃二丁で、守り切るのは、不可能かもしれない」とあきらが言うと


京子は「パイロットのいる、操縦室にショットガンが一丁と、38口径の銃が二丁あるだけよ」と言った。


(後、玉切れになったとき頼れるのは、草薙剣くさなぎのつるぎだけか…、アジアには、トラも居ると聞くからな。それだけじゃない、山賊も海賊も居る。)


京子きょうこさん。食料の備蓄びちくは有るのかい?」


「非常食が少しあるわ」「水も何とか、二 三日ぶんはあると思う」


その時、ルルが落ち着きを取り戻して、あきらの元に来た。「あきらさん。助けてくれて、ありがとうございます。」ペコリとルルは可愛らしいお辞儀をした。


そして、「私も力になれないかな?」と、あきら京子きょうこに言ってきた。


あきらさん、その左の赤い目、魔眼まがんではないですか?」「私も、貴方ほど赤くないけど、魔眼まがんを持っているの。」


「そっか、それであのバッタの大群を、操れたのか…。」


京子きょうこは、話の内容は良くわかっていないらしい。でも、ルルは少し大人しい感じの女の子だったが、京子きょうこは、チャキチャキの江戸っ子?のような、性格をしていた。


「あ、そうそう、あきら君。うちのパイロット2人と機長を紹介しておくは」とその人たちの元に、京子きょうこは、あきらを連れて行こうとしたとき、オオカミの遠吠えが、聞こえてきた。


あきらは、(まずい)と思うのであった。スージーが、言っていたことだが、あきらの脳裏に思い出させた言葉がある。(草薙剣くさなぎのつるぎで、他の物の命を絶つと、カルマの目の業は数十倍になって、あきらに襲い掛かる。)


と、スージーは、言っていた。大勢のオオカミに襲ってこられたら、オオカミを倒す弾丸が無くなれば、皆を守り切れないかも知れない。


と思い悩む、あきらであった。



飛行機が軟着陸して、全員が助かったのは良いが、これからこの400人の

人々を、あきらとルルは、その魔眼まがんの力で、はたして、守り切れるのか?


次回をお楽しみに。^^

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