第十七話 マフィアのボス。そして、これより。
アピンと光が、警察から説教をくらい、1時間。やっと解放されて出てきたが、光は、不思議な気分だった。過去の竜と思われる、少女はアピンの前世の姿だと、理解できていたし、世界の理と言うか、真理をその少女から受け継ぎ、完全にカルマの目の使い方が、理解できた、光だったが、それを言葉に言語化するのは、あまりにも困難であった。しかし、これで非武装でも、軍隊とでも戦える!と感じる光だった。
「アピン、皆のところに戻ろう。そして、次の一手を考えよう。」
アピンは、何が光に起こったか、気が付いていない様子だったが、光は、(この事は、自分の中にしまっておこう)と思うのであった。
その時、光の頭の中に流れ込んできた、イメージは、30秒後アピンに銃を突きつけ、光を身動き取れない状態にして、アピンと共にまだ、イメージが、流れ込んでいないが、光は、その今、光達を付けらっている、マフィアのボスと話を付けようという、一般人から見れば、無謀と思われる、行動を取るのである。
そして、銃を突きつけて来るであろう、男に近づき、懐から銃を取り上げて、タイ語で質問を突然男にする。
「あんたたち、俺とアピンを付け狙っているようだが、良いだろう、あんた達のボスに会いに行こう」
「向こうは少し困惑している、状況だがその光の力に気が付いていないらしく別の男たちが、「銃を棄てろ、ボスの元に案内する」と言い、光達をワゴンに乗せ、連れて行った。
それを、マリニーさんは、目撃していた。が、光の妙な自信に、違和感を感じるのである。そして、光達は、マフィアのボスに会うべく、ある建物に連れて行かれた。その時は、光もアピンも目隠しをされていたが、光にはカルマの目の力で、その道も大体曲がる過度の多さから、予想できていた。光は思う(これが、過去のアピンが与えてくれた、真理、理を知った者の力か?と光は、納得していた。
そして、あるビルについた後、目隠しを取られ、光とアピンは、ボスにあうことになる。
「光君にアピンさん、こんにちは」
と若い、顔に大きな傷のある、女性が光とアピンの目の前の椅子に座っている。光は、この女がボスだという事に、すぐ気づき、「座っていいかな?」とそのボスと話し始めた。
「あんたが、マフィアのボスかい?」
「そうよ。あ、この組織の名前は、聞かないでね。一様、反社会組織だから」
余裕たっぷりで、光に話しかけているこのボスと名乗る女だった。
「実はあなたにお願いがあるの。」「この組織に入らない?」「貴方たちの力は、とても魅力的。組織に入れば、なんでもやりたい放題。女も男も、皆私の意のままに、なるわ」
「すまないが、俺は前社会を敵に回したいほど、バカじゃないんでね。お断りするよ。」と光は言う。
するとボスは「貴方たちに、選択権があると思っているの?」とアピンに銃を突きつける。
光は一瞬のうちに姿を消し、アピンに銃を突きつけている男から、銃を奪い、ボスの頭に銃を突きつけた。アピンに銃を突きつけた男は、目をぱちくりさせて、光を見て、まだ状況がつかめていない。
ボスは「恐ろしい、男ね。猫の皮をかぶっていたのね。」「
「その良い方じゃあ、正しくないが、お前らの言いなりにはならないよ」と言い、銃をボスに帰した。
そして、ボスは一瞬でその光の恐ろしい、カルマの目の力を理解して、光に言う。ほかの部下たちは、すぐに光とアピンを取り巻き、銃を突きつけた。
「まだ、俺の力が、分かっていないのかな、あんたの部下たちは」
ボスは、手をさっと上げ、部下に引くように、命じた。そしていう「ますます気に入ったわ。でも力ではどうにもならないようね」「今後、部下たちには貴方たちから手を引かせるわ」「でも、私はあきらめないわよ。方法を変える。貴方には、組織の幹部に絶対になってもらう。困ったことが有ったら、いつでもいらっしゃい、力を貸すわ」
そう言うと、部下に命じて、何かを持ってこさせた。大きなアタッシュケースの中に入っている。
「こんなものは要らない」と言うと、光は、お金と思ったのだろう、付き返そうとする。しかし、ボスが「中身だけでも見て行きなさい」と言うと「私が、そんな無粋な真似すると思う?」と言、光は、開けてみてビックリする。
ケースの中には、日本刀と水晶玉が、入っていた。ボスは言う「この二つのアイテムは、魔眼の持ち主の力を、最大限に上げてくれのよ。剣の方は、光君。貴方に、カルマの目の力の業を呼ぶ部分を消してくるらしいわ。肌身離さず、持ってなさい。でなければ、また、今日みたいな目に会うわよ。アピンちゃんは、水晶玉ね。より遠くの未来を見通せるようになるわよ。」
「あんた、何故、ここまでしてくれる?」
「言ったでしょ。やり方を変えるって。今日は帰っていいわよ。それから、私の名前は、スージー本名は捨てたわ。」
「スージーさん、ありがとう。こう言うことになるのも、全部俺のカルマの目の力だったんだな…」「皆にも迷惑かけてた。」「あんたにもまた、お礼をするよ。でも、組織の幹部は、遠慮するよ。」
「あらさん付けで、読んでくれるのね。まぁ、何かあったら、いつでもいらっしゃい。始めは断るなら消すしかないと思っていたけど、貴方、多分世界でも動きようによっては、相手に出来る力に目覚めているわね。その力ほしいのよ。」「じゃあまたね。」
と言うと、今度は目隠しなしで、皆の元に送ってくれた。
もう、光の力を悟ったのであろう。光は、恐ろしい人だと思う。そして、スージーも、光とは、敵対するよりも、手を組む方が得だと、思ったのだろう。マフィアのボスに、あの年齢で、なったのは伊達ではないと思う、光であった。