第十一話 タイ王立図書館へ。
「光君、私たちは反政府勢力といっても、非武装勢力でもあるの。相手は、軍隊。戦いのプロたち。我々はあくまでも、非武装、非暴力で戦って、民主的手段で、選挙に勝ちたいの。このタイ王国は言論の自由も許されなくなってきているわ。だから、タイの人たちのために、貴方のような非武装で相手と戦える人間が必要なの。でも、ちゃんと貴方の目の事も調べるわ。タイ王国は昔から、戦争を避けてきた国だから、文献はそろっているの。図書館に行けば、何か分かるかも、タイ王立図書館に行ってみましょう。」
とマリニーは、言ってくれるが正直、光は自分の目の事は、まだほとんどわかっていない現状だった。分かることと言えば、体に超回復能力が付いたことと、少し先の未来が見えることくらいだった。
「マリニーさん、その王立図書館に連れて行ってもらえませんか?戦うと決まれば、自分の能力をしっかりと、把握しておかなければ、戦いようがないですから。キックボクシングをやっている程度じゃ、軍隊には勝てませんので」
「私も行きたい。光、マリニーさん、私も連れて行って。」
「アピンちゃんも魔眼を持っているものね。でも、アピンちゃんの魔眼の力はかなり先の未来を見通す、魔眼みたいだから、かなり役に立つわ。(笑)」
「私の魔眼。とても力弱い。自分の事はほとんど分からない。でも他人の過去の事や、未来の事ならよくわかる。私の前世で分かることは、人間ではなかったってことだけ、なにか異常な力を持つ者だったという事だけ。だから、光にカルマの目を、与えることが、出来たんだと思う。」
「俺、聞いたことあるぞ、古来のタイ王国の伝承に、竜を見た事がある人間がいて、その人間に、その竜が授けた力によって、死にかけていた、村や町に活気が戻ったと。」
と榊原さんが、突然思い出したように言い出した。
「その力が、自らは死に向かう力の代わりに、相手に幸福を与える力。カルマの力だと」
「じゃあ、その竜の伝承を調べに、タイ王立図書館にいってみましょう」
とマリニーが、言う。この話が本当なら、アピンは竜の生まれ変わりということになる。しかも、人間に加護を与えてくれる、竜のだ。とにかく、図書館に行こうということになった。その時、一人国会議員候補で、日本語が堪能な、ポックという人が一緒に、同行させてほしいと言ってきた。
「私も一緒に行って良いかね。」
「もちろんですよ」とマリニーが答える。
そして、タクシーを呼び、王立図書館に向かう5人だった。




