覚醒授業
光林寺学園ー。今日から僕が通う学校か・・・。
異世界の学校かぁ。少し緊張するなぁ。
千里「優君、行きましょ」
優「え?あ、はい」
実は千里ちゃんと同じ学校なのだ。どういう手続きで入れたのか分からないけど、どうやら哲也さんが上手くやってくれたみたいだ。
クラスはどうやら千里ちゃんと同じクラスらしい。
これもおそらく哲也さんの根回しなのだろうと僕は思った。
先生「えー。今日から皆と一緒に学園ライフを送る転校生だ」
優「えーっと、望月優と言います。よろしくお願いします」
「キャー・・・あの転校生、以外とカッコいいよねぇ」
「うんうん」(ヒソヒソ)
先生「えーっと、席はっと・・・」
千里「先生、私の横が空いております」
先生「じゃ、望月君は本堂さんの横に」
優「あ、はい」
正直助かった。
またこちらの世界の事で分からない事を聞かれたら冷や汗ものだ。
千里ちゃんに感謝。
数学、国語、体育、音楽等・・・。
あっちにいた時となんら変わらない授業・・・。
でもなかった・・・・・・・。
昼休み中に校内放送が流れた。
(あー、マイクテストマイクテスト。今日は午後から覚醒者授業を行います。全学年の生徒は全員、属性服に着替えて運動場に集まって下さい)
優「ん?覚醒者授業?」
???「何だ?しらねぇのか?転校生。」
優「うん。えーっと・・・」
???「俺、竹葉耕也。耕也でいいよ!」
優「よろしく。 僕の事も優でいいよ」
千里「優くーん」
優「あ、千里ちゃん。どうしたの?」
耕也「千里ちゃん!!(照)」
千里ちゃんを見た瞬間、耕也の顔を真っ赤になった。
千里「午後から覚醒者授業なの聞きました?」
優「え、聞きましたけど」
千里「いいですか?絶対に能力を使っちゃダメですよ?」
優「ど、どういう事?」
千里「お父さんの保証で学校に通ってる私や優君は学園からすれば未覚醒者なんです。もし使えたら大問題です。すぐに調査が入りめんどくさい事になりかねません」
優「なるほど。分かりました」
耕也(二人でコソコソ・・・ま、まさか!!二人はつ、つつ、付き合ってるんじゃ!)
耕也「優!俺とお前は今からライバルだ!!どっちが早く覚醒者になれるか勝負だ!」
優「え・・・はい?!」
何だか意味の分からないうちに耕也にライバル視された。
とか言ってるうちに覚醒者授業が始まった。
学園生徒全員が運動場に集まった。
運動場に出ると、赤、緑、青、などの色々な色に分けて線が引かれている。
300人以上はいる。思ったよりもすごい生徒人口の多い学園だ。
先生「では今から覚醒者授業に入る。皆も知ってる通り、この学園のメインは覚醒者を覚醒させるのが目的だ。」
優「へーー。」
千里「すみません。言い忘れてました」
優「いえいえ。大丈夫です。」
先生「では今日は属性別に分かれて授業を行う。各自運動場に線を引いている色の中に別れなさい。」
そうすると一気に全員がそれぞれの色に別れた。
僕は訳が分からずただただ、一人先生の目の前にボーッと突っ立ていた。
先生「ん?どうしたんだ?早く行きなさい。」
千里(あ!も、もしかして属性が分からないんじゃ・・・)
先生「自分の属性ぐらいは分かってるだろう?どうしたんだ?」
優(困った・・・)
(ザワザワ)
回りの生徒がざわつき始めた。
千里(ど、どうしよう・・・・記憶喪失なんて言ったら健康な身体じゃないって事になって退学させられちゃう・・・)
先生「もしかして、自分の属性が分からないのか?」
千里(あー!もうダメー!)