転職と転考
僕が肌に馴染まない営業をしているのには深く、そして感謝すべき理由がある。
だからこそ、毎日なんとか笑顔で先方に頭を下げ、足が棒になるほど歩き回ってまで、この仕事を続けてるのだ。
営業に就くに至った話は後でするとして、逆に大好きな場所、マンガ喫茶を辞めた理由だ。
先ほどの話。
僕に目を向けていた彼女。それが原因だった。
マンガ喫茶には様々な客が訪れる。
終電を逃したであろう大学生が寝床を求めて。突如ネットが必要になったと慌てふためいて駆け込んでくる似つかわしくないOL。
そして、ありきたりな僕と同類のヲタク。
挙げればキリがないけれど、その理由が何であれ食事もシャワーも、心地良いとは言いきれないけれど寝場所も確保できるここは、僕にとってはコンビニより便利だと思われる。
しかし同時に、ある程度の条件以外を満たせば、"誰でも利用できる"、"誰でも入店できる"のは便利であり不都合も生じるのだ。
まさに僕は、その『落とし穴』にはまった感じになる。
そこから広がった生活に支障をもたらすほどの不都合が、僕からパラダイスともいうべき職場を奪ったのだ。
------僕は判断や選択を間違えたのだろうか?
この世に正誤なんかない、と僕は思うけれど、後悔した事に対しては「きっと間違いだったんだな。」と思わざるをえない。
誰だってそうだろう。正解・不正解と同様、被害も加害も突然、なにかしらの状況でひっくり返る事もあるのだ。そして慌てる。
特に、法に支配された僕の国ではそうだ。でかい面した行政の偉いやつらが様々な物事に丸バツをつけてゆく。
今回だってそうだ。理不尽極まりない。
だから僕は決めたんだ。自分の力と伝手で動いてやろうって。
そのためには大好きな職場を去らなければならなかったのだ。




