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~自殺志願~
謝ったって侑乃は戻ってこない。誰より分かっている。
だからせめてもの罪滅ぼしに侑乃と同じ死に方で侑乃の元へ逝ってやる。
私は柵を越えた。その時だった。
「お前。死ぬのか?」
そんな声が聞こえた。男子の声。
「ええ。そう。」「馬鹿だと思わないのか」
何の事情も知らないやつにそんなことを言われる筋合いはない。
私はカッとなった。
「ほっといてよ。別に誰の迷惑もかけない」
「そんなことねえことぐらいガキでもわかるぞ」
そう言って倉庫のそばから出てきたのは。
漣くんだった。私が好意を寄せていた人物。
「もう生きてることが苦しいの。侑乃がいない世界なんて・・・。」
「だったら死ねばいい」漣くんはあっさりと言った。
あんまりあっさり言うものだから私は呆気にとられた。
「みじめな末路を迎えた親友を追って死んだバカな奴として今すぐ死んでしまえ」
あまりにもひどい言葉に私は何も言えなかった。