表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

1


日本の首都、東京。

スクランブル交差点は

信号が青に変わるたび溢れ出る水のように

一斉に人々が歩き出す。

止まらぬ流れの中雑踏に紛れて

少年が一人、立ち止まっていた。

周りは急ぎ歩いているため誰一人気に止めず


歩き行く人々は徐々にまだらになり

やがて信号は赤へと……変わった


雑踏が消え、待ってましたとばかりに

一斉に車は走りだし…少年はーーー、


*


母は幼い頃に他界した。

気弱なところもあったが優しく時には厳しい母だった。

父はよく働く人だ。

仕事仕事で母の亡くなった病院にも間に合わなかった。母は最後だというのに父と話すこともなくこの世を去ったのだ。

父は男でひとつで俺を育てると言ってくれた。

男らしい決心したその時の顔は今でも覚えている。

だが世の中はそんなに甘くはなかった。

当時、何故かは分からなかったが徐々に貧乏になっていく感覚はあった。

水道代が勿体ないからと風呂に入れてもらえなかったり、ストーブやエアコンなんて持ってのほかだった。

電気も高いからと付ける日数は日に日に減っていった。

だが父は三度の食事だけは抜いたことはなかった。

腹が減っては戦はできぬ、だろう?

父は度々そう言って笑った。

俺はそんな父が大好きだった。

風呂に入れなくても、寒くても、暑くても、

父と小さなことで笑いあっているだけで十分満たされていた。

だけどそんな幸せも永くは続かなかった。

ある日の夜、父は帰って来なかった。

いつも笑って

和弥、帰ったぞぉー

そう言う父が帰って来なかった。

飯時に父がいないことなんてあるはずが無いのに…。

だが今考えるとおかしな話だった。

父は昼時でもほとんど一緒に食べていた。

ほとんど家にいた。

母がなくなる前ならば出勤してたであろう時間迄。

つまり父は仕事をしていなかったということになる

そして次の日家の中に父はいた。

大量の酒と共に倒れていた。

その日以来父は変わった。

俺にご飯をくれるのは酔っていない機嫌のいい日だけ。

毎日のように酒に明け暮れ、たまにバイトへ出かけては数日後大量の酒と共に帰って来て、また数日は家を出ない。


出かける日数は徐々に減り、俺に暴力を奮う日数は徐々に増えて来た。

小学校に上がり間もない頃の話だ。




和弥の家の話です

最初の少年とは一体誰なのでしょう…


事項も宜しくお願いしますm(__)m


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ