第1話 それは突っ込む所が違うと思う
勢いではじめてしまったのでちょいちょい手直しが入ったりする予定です。ゆっくり完成目指して頑張ります。
がらがらがっしゃーーーん!
町の喧騒の中に響く派手な音。
ずいぶんお約束な音がして崩れたものだ。
音の出所は私なわけだけど……
「なにしやがる!このガキが!」
そしてお約束なセリフ……
あんまり面白くなさそうだなー。
ばさり、と黒いマントと1つにまとめた三つ編みの髪を後ろにはらって転がって気を失っているにーちゃん一人を踏みつけ主張する。
「うん、まぁあんまりに見苦しかったものでつい?後、曲がりなりにも十七の女の子にガキはないんじゃないの?」
「おじょーちゃん、それは突っ込む所が違うと思う……」
露店を開いていた果物屋のおじちゃんに突っ込まれる。
むぅ。
「えー、でもさ。やっぱりちょっとでも上に見られたいじゃない!」
「まぁお嬢ちゃんくらいだとそうかもしれんがなぁ……。うちのかみさんくらいになると下に見られたい!って言い出すようになるんだぜ、ぐぼぁ!」
おばちゃんの見事な肘鉄が決まっていた。
「余計なこというんじゃないよ!あと通行人の邪魔になるからさっさと片付けるんだよ!」
はーいはい。さっさと片付けてしまおう。ひょいひょいと足元の小石を拾う。
「ん〜。こんなものかなーっと。風の悪戯」
がすっ!ごすっ!めりっ!
軽く指ではじいて飛ばしたようにしか見えなかったのでごろつきたちも軽く弾き飛ばすつもりだったようだ。
実際には弾き飛ばした石を風の力で高速で飛ばしたので見事に腹や眉間にちょっと当ったように見えてもかなりのダメージ。
完全に伸びたごろつきたちを露店のおばちゃんにロープをもらってふんじばる。
そのまま騒ぎを聞いて駆けつけていたお役人さんに引き渡して処分をお願いする。
「久々にきたけどやっぱり王都周辺は賑やかねぇ……」
「お嬢ちゃんがいたからって言うのもあると思うがね……」
露店のおじちゃんの突っ込みは無視しよう。
周りの露店もみんな無事だったみたいだしのんびり観光しながら行きますかねー。
露店を冷やかしながらふらふらと中心部に向かって歩く。
中央には王城、西側には職人街が広がる。
そして目指すのは東側……王立魔法学院、通称学院である。
初めての投稿!そして手探り書きかけ状態…。
ゆっくりペースになりますが宜しくお願いします。