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第2話

「....んぅ..」

 目を覚ますと、そこには知らない白い壁があった

「....ぇ?っえ??」

 何か、足首に違和感がある。

 恐る恐る見るとそこには鎖が繋がれていた。

 

 これって

 これってつまり

 

「私、誘拐された....ってこと?」


 小さな箱のような部屋にぽつりと私の声が響く。

「え...嘘。なんで?夢???」

 分からない。

 夢にしては何かリアルで、でも夢のように見えて。

 オロオロしていると、扉が空いて誰かが入って...

 ってなんだあれ。

 人?なのかは分からないが、全身が白い謎の機械で覆われている。

 頭から足まで、全部。

 まるでロボットみたいだ

 そのロボットは手に注射器を持ってこちらに歩いてきた。

 これ、あれだ。注射されるやつだ。

本能なのか何なのかは分からないが、気づいたら勝手に言葉を発していた

「来ないで!!」

 そう言ってもそのロボットは距離を詰めてくる。

 その手の注射器にはよく見ると赤い液体が入っていて。

 嫌だ。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

 私は恐怖で目をつぶることしか出来なかった。

 ただ震えるだけの腕に針が入る。

  その瞬間さっきまで震えていた腕が嘘みたいに硬直して動かなくなった。

「...は...ぇ..?」

 咄嗟に片方の腕で針跡を抑えるが、触っている感覚が無い。

 驚きで声が出ないでいると、あの扉から眼鏡の研究員のような人が入ってきた。

「調子はどうかな?''紫吹美帆''さん。」

「なまえ..なんで..?」

 震える声でそう聞くと、彼はふっと笑って

「そりゃあ。君を誘拐した張本人だからね」

 と言った。

 こっちの気持ちも知らないで。

 段々と腹から怒りが込み上げてくる。

「お前..!!はやくここから出せ!!」

 大声でそう言うと、彼は少し目を見開いて

「気分の高揚...副作用か。まだまだ改善が必要だな。」

 とメモを取りながら言った。

「は...?」

 副作用?改善?

 意味が分からない。

 すると彼はにこりと笑ってこう言った

「ああ。自己紹介が遅くなったね。僕の名前は一ノ瀬。君には新薬の検体になってもらうために誘拐した。」

 驚くほどスラスラと述べられる重大な事実に頭が混乱する。

「新薬..?そもそもなんで私が誘拐されないと「あ、言っておくけど誘拐を指示したのは上司。僕じゃないから恨むのは上司にしてね〜」

 もう情報量が多すぎる。この短時間で色々と起きすぎじゃないか?

 えっと...誘拐犯、副作用、あと..検体と新薬。

 いや多いな。

 ...そういえばまだ腕の感覚が戻っていない。

「ちょっと待っ...」

 帰ろうとしている彼に声を掛けた瞬間、目の前が真っ暗になった。

人物説明

名前:一ノ(いちのせ) 遥希(はるき)

年齢:26歳

特徴:眼鏡を掛けているマイペースな人間。

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