皇女月姫の冒険
パンダンの日
大陸の中心地にアピス国という小国があった。
其処に住む、ミ族、大女皇様を中心に暮らしている。
大女皇様
888段の階段を登りつめると、神殿があり、其処へいつものお勤めをしていた。
すると、神石が点灯し出してくる、、
直ぐに、下女を呼び、子供たちを連れて来るようにと命じる。
皇女たち四人は、揃って神殿の階段を上って行く。
「何、これって、長いね、、」
「この階段を毎日、女皇様は登っているの?」
「そうだね、、蝶ちゃん、」
「異国では、エスカレーターというものがあるらしいよ、」
「それ、、作ればいいのにね、お姉様、」
「それは、沢山の利用者が居てのことでしょう、蝶ちゃん、」
「あっ、そうか、女皇様しか使わないからだよね、」
「そういう無駄な電力は、使わない方がいいのよ、」
「それにしても、まだなの、、」
「何言ってるの、半分過ぎたばかりなのに、、」笑
「お姉様、、年取ったのでしょうか?」笑
「こらっ、月ちゃん、言ってくれるね、私は、まだ若いからね、」
「はい、すいません、お姉様、」
「ほらっ、、もう直ぐだからね、」
「あっ、神殿が見えてきた、、」
皇女たち四人は、息を切らせながら、頂上に到着する。
頂上で待っていた下女が皇女たちを案内する。
四人は、神殿の中の大広間に入っていく。
しばらく、其処で待っていたら、女皇様が現れて、、
「娘たち、良く来てくれました、さぁ、付いてきて、、」
皇女たち四人は、女皇様のあとに続いて行く。
案内されたところは、貴石を祀ってある部屋であった。
その貴石が点灯している、、、
「もう直ぐ、パンダンの日が近づいています、あなた達に 頼みたいことがありますので、、」
「なんでしょうか?女皇様、」
下女たちが皇女たち四人に、書類を渡していく、、
「其処の中に、私の命令が書かれてあります、あなた達に実行してもらえますか?」
「はい、何か分からないけど、女皇様に従います、」
「その事は、誰にも口外してはいけない事ですから、分かりましたか?」
四人は、口を揃えて、「はい、女皇様、、」
皇女たちは、命令書は機密事項である事に緊張する。
その機密事項の書類に記載されていたのは、、、
第1皇女(華姫)、オデム石、、〈ヘブル語〉
第2皇女(蝶姫)、バーレケト石、、
第3皇女(風姫)、アヒヤマァ石、、
第4皇女(月姫)、サピール石、、
幻の貴石を探してくるようにと、、、
華姫は、北の大地へと、、蝶姫は、東の大地へと、、
風姫は、西の大地へと、、月姫は、南の大地へと、、
四人の皇女たちは、ロイヤルアピストレインを使って、幻の貴石探しに向かうのであった。それぞれの皇女に下女一人をナビゲーターとして付けることにした。
それぞれに、トレインを準備することになる。
一番早くに準備できたのは、蝶姫のロイヤルアピストレインである。
「遅いよ、月ちゃん、、それじゃ、お先にぃ、、」笑
「いつも早いね、お姉様は、、」
「まぁ、先に出たからといって、見つかるとは限らないよ、」
「そらそうだね、、お姉様、」
「準備は、確実に揃えてからじゃないと、あとで困る事になるからね、」
「はい、準備は万端にしないとね、お姉様、」
月姫は、ナイトのイチに訪ねてみる、、
「はい、皇女様、あと4時間ほどで充電は完了します、」
「あと4時間か?、、ハチ、一緒に来て、、」
「はい、どちらへ行くのですか?皇女様、」
「街の商店街を散策するのよ、ハチ、」
「えっ、警護に当たる人は、今は忙しいと思いますけど、」
「それなら、ハチがいるではないか、、」笑
「警護一人では、危険ですから、皇女様、」
「ハチが一人で十分でしょう、」
「はい、分かりました、そこまで信頼されてるなら、光栄でございます、」
「それじゃ、行きましょう、ハチ、」
皇女とハチは、街に繰り出して行く。
繁華街の一画にある露店商が並ぶところに来て、、
「これは、なんと言う物ですか?」
「はい、お客様、これは、コロッケというものです、お1つ如何です、」
「へぇ、コロッケね、、」
「はい、揚げたてですので、熱いですょ、」
「ちょっと待ってください、味見をしますから、」
「おいおい、商品にケチつけるのか!毒など入ってないよ、」
「そうだよ、ハチ、失礼でしょう、」
「でも、、おひ、、、お嬢様、」
ハチが止めるも、聞かずに口にする。
皇女様は、熱いので、ふうふうしながら、食べている。
「美味しい、、ハチも、いただきなさい、」
「そんなに、美味しいものでしょうか?」
「はいよ、もう一つね、、」
ハチも、そのコロッケを食べてみると、、
「ほんとうに美味しいですね、お嬢様、」
「そうでしょう、ハチ、」
「そう言えば、厨房に一人欲しいと言ってたね、あの子にお願いして、ハチ、」
「えぇ、、こんな奴をですか?」
「こらっ、こんな奴って、失礼でしょう、ハチ、」
「はい、すいません、お嬢様、早速交渉してみます、」
ハチは、その男を裏に連れ出して、交渉していた。
「えぇ、!、皇女様でしたか、、」
「こらっ、声が大きい、、どうする?」
「はい、喜んで、お引き受けします、」
「えぇと、名前は?」
「ボクは、コンチと言います、よろしくお願いします、えぇ、と、」
「あぁ、僕のことは、ハチで良いよ、コンチくん、」
「ハチあにいで、良いでしょうか?」
「まぁ、なんでもいいよ、それじゃ、行こうか?」
「えっ、でも、荷物が、、」
「そんな物、こっちで用意するから、身一つでいいから、」
「そうですか?、、ハチあにい、、」
コンチを皇女様に合わせて、交渉できた事を伝える。
そうして、コンチは、雑用係として、、
ロイヤルアピストレインに乗ることになった。
教育係は、ハチが受け持つことになる。
月姫が皇室に帰ると、、侍女が待ち受けていた。
「皇女様、着替えてください、」
「えっ、なんで?」
「はい、出発式のお衣装ですよ、皇女様、」
「えぇ、、あの軍服を、、私嫌いなんだけどね、」
「嫌いでも、儀式ですから、お願いします、皇女様、」
「はいはい、わかったわよ、、」
第4皇女、月姫は、機関長のイチに訪ねて、、
「どう、、発進できそうかなぁ、、」
「はい、皇女様、大丈夫です、いつでも行けます、」
「そう、、それじゃ、皆んなを集めてくれるかな?」
「はい、畏まりました、皇女様、」
それから、総乗組員をトレインの前に整列させる。
整列した乗組員たちに、皇女月姫は、出発の号令をかける。
それぞれの乗組員たちは、持ち場に戻って行く。