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プロローグ


「凄くかわいい。似合ってる」


そう言われたのは、まだ小学校にも入学していない頃。今となっては記憶も曖昧だが、マリンブルーのワンピースを身にまとい、「かわいい」と言われることも嫌ではなかった。


それが、褒め言葉だということも知っていたし、周りのみんなもニコニコしていて、嬉しくなった覚えがある。

しかし、それ以上に、ヒラヒラとしたスカートに心奪われていることがわかった。


本で読んだ、舞踏会にいくお姫様は、確かこのような服を着ていたはずだと、記憶が蘇る。


褒めてくれたその人の前で、くるりと身を翻せば、ふわりとスカートが揺れる。そうすると、また嬉しそうに手を叩いてくれる。

次第に高揚していく中、横からスッと鋭利な刃物が差し出された。

持ち主は、誰であろう姉だった。絵本を一緒に読んだ、姉だった。


目に見えない煌めく銀を、彼女はサッと振り下ろし、その場に一線を引いた。


「でもコイツ、男の子じゃん」

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