第63話 寄り道。
すると、ことはは驚いた顔をした。
「はずい。むりぃ……」
刺激が足りないのかな。
俺は、車を木陰によせて止めた。
ここは公園の脇の道で、街灯がなく暗いため、この時間には滅多に人は通らない。
試しに、もうちょっと強く言ってみるか。
「スカートを上げろ」
すると、ことはは頬をピンクにして両足を内股気味にモジモジさせた。
「うぅ……」
ことはは両手でスカートを持ち上げた。
すると、履いてなかった。
「え。のーぱん?」
「パンツ、洗ってるのなくて。車なら履いてなくても良いかなって……」
しかも、毛がなくて、つるんとしている。
さくらもだけど、最近の子は処理してるのが普通なのだろうか。
「足を開いて」
ことはは、目をまん丸にして、俺の顔を覗き込んだ。
「え?」
「ひらけって」
「…うぅ。はぃ……」
足を開くと、ことはのソコは、ほっぺ以上にピンクになっていて、既に準備万端だった。
俺は指を添えてみる。
すると、ヌルッと抵抗なく、ことはの中に入った。
10秒ほど弄ると、ことはがビクッとした。
「いっ……く」
ずいぶんと早くないか?
そんなに慾求不満なのだろうか。
ことは、もともと少し釣り上がった目尻をトロンとさせ、自分の下唇を舐めた。おのれの被虐癖に陶酔しているようだった。
その様子をみていたら、無性にヤリたくなってしまった。
そのまま後ろの席に移動すると、助手席を一番前まで出して、ことはを足元のスペースに正座させる。
ベルトを外し、ズボンを下げる。
「なめろ」
「……はい」
ことはは俺のパンツをずらし、顔を近づける。何秒間かクンクンとすると、口を半分くらい開けて、おれの股間に何度もキスをした。
「……汗の匂いっすぅ」
汗っていうか、さっき、さくらと散々セックスしてたからな。さくらの匂いだと思う。
俺は、さっきまで他の女性と行為していた部分を、こんなに若く可愛い子に舐めさせるというシチュエーションに異様に興奮した。
彼女の頭を髪の毛ごとつかみ、強引にモノを口に含ませる。ことはは、舌を出して一生懸命舐めてくれた。
「これ、他の女の子の匂いっすか?」
気づいたか。
だが、ことはの性癖なら隠す必要はないだろう。
「あぁ。さっきまで、さくらとセックスしてた。イヤか?」
「さくらって、あの綺麗なお姉さん? アタシ、そんなの舐めさせられてる……んっ。またいっちゃう。い、っくぅ」
ことはは、ビクッとするとまた果てたらしい。
本物のドMなんだな。
これは、なかなかの逸材かもしれない。
俺は、ことはのヒップを鷲掴みにすると、強引に自分の上に乗せた。
「いっきゅんの……すごい。あ、またイク……。なんか切ないよ」
君のバイブ殿には遥かに劣ると思うが?
まぁ、この憤りは、ことはの身体にぶつけることにしよう。
それにしても、すぐイクなぁ。
男を鼓舞してくれる身体だ。
リアシートは狭い。だが、ことははヒップを回して擦り付けるように、ビクビクしながら懸命に動いてくれる。
ことはの身体の中は、思ったより冷たくて、少し硬い感じがした。新品で使い慣れていないグローブのような。18だもんな。これが若さなのかもしれない。
だが、ギュウギュウと力強く締め付けてくれる。さくらとは違う感触で癖になりそうだ。
俺は、さくらと散々した後だったので、感度が落ちているらしく、意外に冷静だった。
『入れ心地って、女の子によって違うよな。綾乃とりんごはどんな感じなのかな』
そんなクレバーな俺とは違って、ことはは大興奮なようだ。続けざまに、数えきれないくらいイッている。
10回目くらいのときに「チュウ……」と言われたのでキスをすると、ことはは、うっとりして幸せそうな顔をした。
「アタシ、なんか切ないの。命令されると胸がぎゅーって。いっきゅんのこと、好きになっちゃうかも。いっぱい出されちゃったし。次にするときも中に……」
『次も』ってことは、これからも定期的にする気ってことだろうか。
どうやら、こういう落とし方もあるらしい。
まさか、カーセックスしてしまうとは思わなかったが……。
でも、「物理的に好き寄り」だった数時間前からしたら、大進歩か。
俺はまた車を動かす。
すると、ことはは何かを指差した。
「ちょっとだけ寄り道したいの」
指差した先は、ラブホだった。
こういうのを底なしっていうのだろうか。
見た目は爽やかな雰囲気なのに。
普通に街中ですれ違ったら、まさか、こんな淫乱だとは思わないよ。
人は見かけによらないものだ。