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五十三冊目『「わかってもらう」ということ 他人と、そして自分とうまくやっていくための言葉の使い方』

「府雨の読書日記」五十三冊目『「わかってもらう」ということ』


『「わかってもらう」ということ 他人と、そして自分とうまくやっていくための言葉の使い方』

 著 川添愛


 休みの日に友達と映画「入国審査」を観て(なお友達一時間遅刻)、その翌日髪を切り、暑さに参ってしまい、うまく眠れず、気づいたら起きたのが昼の十二時だった。


 出社できず、眠りながら休む旨を会社に伝え、シャワーも浴びれずに、一日を始めました。


 昨日までにだいぶ読んでいた本書を、起きてからパラパラとめくり、読了。


 こんな体調で読んでしまったのは、著者にも申し訳ないとすら思います。


 当然ながら寝ながら読んでいて、こんな例えも、実に申し訳ないのですが、「非常食」といった感じです(原神のパイモンではない)。


***


 三つ面白かったポイントがあります。


 一つ目は、発表の際の準備の大切さ。

 二つ目は、言葉の正確さを心がけること。

 三つ目は、押しつけがましくならないこと。


***


 一つ目の、発表の際の準備については、たくさん失敗しているので、やっぱりそうだなと思いました。


 スクリプトを作ってないことを後悔した発表が何度あるか。逆に原稿を作っておいて救われたことの回数も数え切れません。


 発表の準備は、その場に対して敬意を払うことであり、自分の手なりで進めようとする慢心への大きな警告です。


 記憶力に自信がなくて、なおかつアドリブ力もないのに、どうして「いける」と思ったのか……。


***


 二つ目は、自分の国語力に関するものです。


 大意があっていればどんなワードチョイスでも伝わるだろうという、あまりのファジーさ。浮かんでくる単語が適切であるかどうかを判断せず、感覚で口にする軽率さ。文学部生だったのに二次試験国語二割の原因は、もう明らかかなと。


 ある友達と話している時も、議論になると話が伝わらない。感覚を共有できている知り合いとだったら、話はスムーズに伝わるけれど、そもそも意見が違うから、その友達には話が伝わらない。


 単語で引っかかるらしい。「外国人排斥」の話をすると「日本で外国人を『排斥』している人はいない」と言われる。その後で「外国人嫌い」ではないかと聞かれた。


 僕の中では「外国人排斥」と「外国人嫌い」はほとんど同義だけど、彼の中では明確な区別があったらしい。


 立場が違う人と話す時の、ワードチョイスは、とても重要だという話。


***


 三つ目の、押しつけがましさについて。


 本書の一番いいなと思うポイントは、心理的な抵抗感や、マイナス方向の含意なんかにも着目しているところです。


 意見の押しつけ、教えてあげている感、蔑視について、とても具体的に書いてあります。理論的な言及や、硬い専門用語がなかったのは、少し物足りなかったけれど、読みやすく、わかりやすい文章でした。


 人間の言葉には自分の現状が見事に反映される。


 調子が悪い時は卑屈になったり、追い詰められている時は逆に居丈高になったりします。


 自分の言葉を、情報を載せるニュートラルなヴィークルにするのには、訓練が必要ということを、痛感させられました。


 ニュアンスとか含意でコミュニケーションする前に、情報の正確さや言葉の必要十分性に気をつけることが、実に重要であることを感じざるを得なかったです。


 弱っている人に向ける言葉選びは、火中の栗を拾うようなものです。いつ暴発するともわからない火遊びみたいなもの。だから、メガネをかけて、バケツに水を汲んで、対応しなくちゃいけない。


 どんなコミュニケーションでも、向こうに含意の意図を読み込んでもらうことを期待するのは、無理というもの。とすればこちらは、含意に頼るのではなく、コミュニケーションのメッセージに、注力するべきなのだなと思いました。


***


 今日は一歩も外に出ずに、うだうだするのかな。


 さっきシャワー浴びたんですが、特に元気になるわけでもなかった。

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