表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/68

五十冊目『ラーメンと瞑想』

「府雨の読書日記」五十冊目『ラーメンと瞑想』


『ラーメンと瞑想』

 著 宇野常寛


 丸の内のoazoの丸善で、サイン本が置いてあって買いました。宇野常寛『庭の話』はまだ積んでいたから、これも積むことになるような気もしつつ、パラパラと寝ながら読んで、数週間かけて読了。


 登場する編集者Tが、未だにフィクションなのか、実人物なのか、ちょっとよくわからない。


 というか、実人物なのははっきりわかるのだけど、会話の克明さと、その語りが、とてもマニアックで現実感が揺らいでいる。


 編集者Tと宇野常寛の人間関係が、本当にこの本に書かれているようなものなのか、疑いたくなってしまう。


 やりとりは、とても難解で、才走っている時の訳のわからなさがある。その辺は読み飛ばしました。


 出てくるグルメ。ラーメンやとんかつなんかは、とても参考になりました。高田馬場には降りないので、なかなか行く機会はないかもしれないけど、週に何度も行ってしまう気持ちはわかるから。


***


 対等以上に、お互いが持っていない資質を交換するのは、実に面白いことです。それは、立場が違ったり、意見が違ったりする人を「包摂inclusion」するという意味ではなく、単純に「違う人」として、むしろ理解しない方向に現れます。


 言っていることがわからないというのは、恐ろしく重要なステイタスで、自分の限界が露呈しているということでもあります。


 宇野常寛とTさんは、意見が違ったり、コンディションが違ったりする。健康への意識から、精神的な習慣まで。その習俗を擦り合わせていき、「落とし所を探る」中で、自分の想像力を超えるアイデアが生まれる。綺麗事ではなく。


 多様性と同質性は、実は相反するものではないと、僕はしばしば思います。


 「同じ意見・違う人」もあるし「違う意見・近しい人」も、さらには「違う意見・違うタイミングの自分」もある。意見が固定的だと決めること、立場が変わらないと思うことが、他者同士の多様性や近しい人、内的な同質性を腐食させていく。


 確固とした立場があるわけではなく、自分というハードに、異なる意見というソフトウェアを何個搭載できるか。


 つまり、どれだけ多くの人のことを想像できるかが、とても重要で、面白いのは、その想像力を持つたった一人の友人との関係で、驚くほどソフトウェアが更新されていく。


 宇野常寛とTさんのやりとりが、フィクショナルで不可解なものだったという僕の受容体の反応は、僕にとっては最も重要な事実だと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ