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タッツミー  作者: ゆらゆらゆらり
14/74

扉は沈黙しています

 会場はメインを前に、1500近くある座席がぎっしり埋まり、熱気に満ちていた。


 赤コーナー近くの前から5列目に座る明子にも、熱気がビンビン伝わってきている。タイトル戦でもない試合がこれだけ満員になることは珍しいことのようだ。

 奈津子曰く、勝つ時も負ける時も早いラウンドでのKO決着で、常に前に出続ける亮のファイティングスタイルが人気を呼んでいるからのようだ。

 そして、最近の亮は勝利が続いている。今日は5連続KOに挑んでいる。




「それでは青コーナーより鈴木健太選手の入場です」

 リングアナウンサーの声が場内に響き、アップテンポな曲とともに、派手なガウンを着た対戦相手が数人の男たちと登場してきた。

 会場に拍手と歓声が起こる。


 明子たちのテンションも上がってくる。次はいよいよ亮の登場である。

「続きまして赤コーナーより永井亮選手の入場です」

 アナウンサーの声にひと際は大きな歓声が上がった。

 照明が暗くなり、入場口がライトで照らしだされた。人々の視線が入場口へと集中していく。


 だが、扉は開かない。

 いっこうに開かない扉にだんだんと拍手が止み、歓声も消えていった。やがて会場がざわめきだしている。


 明子の胸に不安が広がってきた。何かトラブルでもあったのだろうか。思わず身を乗り出すようにして、扉を見つめていた。


 扉は沈黙し続けている。


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