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異星界漂流記  作者: 笑わない道化
第一章~能力開花編~
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変化の兆し

目を覚ましてから一週間と数日。何事もなく俺の体調は少しづつ回復していき、今日無事に退院することができた。


あの頭痛も入院してからの数日間は酷かったが、今ではすっかり鳴りを潜めている。

 

 

この後忙しくなるだろう。 

大学に事故に遭い、入院していたことを報告して、正当な欠席理由を説明しなければならない。

家も2週間ぐらい空けてしまった。掃除やら書類の処理やらでやることはいっぱいだ。冷蔵庫の中身見るの怖いな・・・。

 

 

そんなことを思いながらタクシーを呼び、自宅へと向かう。

自宅に着くと2週間ぐらい空けただけなのに、なぜか自分の家が懐かしく感じてしまう。

しかし、そんなことで物思いに耽っている暇はない。

 

まずは掃除から始めることにした。2週間分の家の埃を乾拭きで雑巾がけをした後、掃除機で一気に埃を吸い取った。

次は冷蔵庫の中身の処理。これだけはあんまりやりたくないんだがなあ。結果が目に見えてるいる光景を俺は見たくないのだが仕方ない。


 




案の定、扉を開けたそこは地獄と化していた。肉や魚などの生鮮食品は全滅・・・・不快な臭いが漂っている・・・触りたくねー。 かろうじて卵はぎりぎり生きていた。

危険物を処理した後、ポストにたまっていた書類の整理した。すぐに支払わなければならない請求書だけを取り除き、後は軽く目に通して処分するかしないかを決めた。


 

そんなこんなで2時間くらい経っただろうか。家でやることを一通り終えた俺は、外に出て大学に向かう。


電話でも報告はできるはずなんだが、買い物と郵便局にも行きたかったため外出することにした。


普段使っていたあの愛着ある自転車は先の事故でおしゃかになってしまったため、徒歩で向かうことになる。大学まで歩いて4,50分だろうか。

バスでも行っていいのだが、雨の中の満員バスを経験してしまった俺は、自然とバスに乗ることを拒否してしまうので、結局残された選択肢は徒歩だけだった。


 

 (もうちょっと、速く動けないかなあこの体) 



今まで運動部に入ったことはなく、常日頃から家でゴロゴロしていた俺にはちと厳しい距離だ。しかも今回は退院直後でもある。ただでさえ雀の涙程しかなかった体力がさらに減っているのだ。きっと歩いているうちに、すぐに息切れを起こして足の裏が痛くなるにちがいない。・・・・そうに違いないはずなんだが・・・・。



 



 「あれ?・・・・なんだか、体が・・・・軽い?」




 ただの気のせいかと思った。

 でも違う。

 本当に冗談無しで体が軽かったのだ。


いつもは鉛を埋め込まれたかのように重く、動くことさえだるかったあの体が疲労を訴えずにキビキビと動くのだ。それに足の裏が痛くならないし、息切れも起こさない。


 

 (今日は調子よかったのかな?)



 大学に着いた俺はスマホのデジタル時計を確認する・・・・。




 


 



 



 大学まで15分でたどり着いてしまった。


ファンタジーと言っときながら全然ファンタジーじゃない。   

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