表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異星界漂流記  作者: 笑わない道化
第二章~帝国革命編~
10/29

プロローグ












地球を離れてからどれくらい経ったのだろう?何週間?何か月?


時間の概念がとうの昔になくなってしまった俺は今、真っ暗な宇宙空間を彷徨っていた。


並の人間ならこの状態ですぐに絶望し、発狂するだろう。

しかし、俺なら大丈夫。もう、人間らしい部分をほとんど捨ててしまったのだから。




まず、地球から出る前、俺は自分の肉体をさらに改造した。

なにも口にせずとも腹を空かせないようにし、体の機能動かすためのエネルギーは外部から吸収するようにした。

例えば、植物の光合成のように光エネルギーを取り込めるようにしたり、また、外部からの熱エネルギーを吸い取ったりできるようにした。

代謝を止め、もうほとんど外部からのエネルギーのみで動いているロボットような状態である。


もちろんこれは一時的な処置で、宇宙空間のみにして、人間でも住めそうな星に着いたら元に戻そうと思う。気持ち悪いしね。


また、外部の環境にも適用できるようにした。


生身の人間だと5分しか生きられないといわれるこの宇宙空間で俺はどうして生きていけるのか?

体をいじったのも理由の一つだが、もう一つある。

それは、自分を中心として半径3mの不可視のバリアを創った。

このバリアを創る際に”厄災をも防ぐ障壁を”と願ったら、自分に害ある事象を全て取り除いてくれるようになった。ただの物理的障壁ではなく、このバリアの範囲において俺に敵対したり害をなすものは入れない不可侵の領域となった。


まあ要するに、こんな人間瞬殺空間でも普通に生きていけるようになりました。


あとは、移動速度なんだが、ただフワフワを漂っていたら探し求めていた新天地を見つけるまで何百年何千年、いやもっとかかるだろう。

だから、気になったところや明るい場所にめがけてテレポートを駆使し移動してる。


でもやはり、テレポートを使いすぎたり、長距離移動していると激しい頭痛に襲われる。

そんなときは自分が創った亜空間に逃げ込む。


亜空間とは自分が設定して創ったもので、時間の概念がなく物や生物でもなんでも入れることができる。

第一号に創った亜空間は一辺の長さが100mに設定した空間である。

何も入れてなければただの真っ暗闇なのだが、そこには大きな屋敷がポツンと存在してる。


そう、俺と母の家だ。

あのまま地球に置いてきたら、そのうち朽ちてボロボロになるか取り壊されてしまうだろう。

最悪なのは知らない誰かが勝手に住みつき、中を好きなように滅茶苦茶にされることだ。

そのことを想像すると耐え難かったので持ってきてしまった。



ともかく、疲れたときはその亜空間に入り込み、家で寝ればぐっすり眠り、休むことができる。









そんなこんなでテレポートをしては亜空間に入って休み、またテレポートをしては休みを繰り返してい幾ばくか・・・・。





とうとうそれっぽい星を見つけることができました!

その星は地球とほぼ同じ大きさで色は青と濃い緑の2色のみ。地球より少し色がくすんで見えるのがちょっと気がかりだが・・・・・・・・まあいいや上陸しよう!! とその前に。

さっき創造したものをそこら辺に放った。



そして、俺はゆっくりとその星の軌道に乗り大気圏へ突入した。


_______________________________________________










開けた場所に降り立った俺は辺りを見渡す。



周辺は木々が鬱蒼とし、その他にもツルやら草花やらでごちゃごちゃしていてジャングルみたいであった。なぜか降り立ったとこだけが木が生えておらず、小さな水たまりがあるくらいだった。



「植物の密度が大きかったからあんなに濃い緑色だったのかー。それにしても空気が澄んでいるから気持ちいいなあ。気温もちょうどいいし」


だいたい25℃くらいだろうかジャングルみたいな地域に似つかないほど湿度もあまりなくすごしやすい。


ここから俺の冒険が始まるんだなあ。楽しみだなー。知的生命体とかいるのかなー。 




そう、感慨に耽りながら辺りを散策していると・・・・



「ん?・・・・・なんだ?」



ガサガサァ!!・・・・メキメキ!パキッ!・・・ガサゴソ・・・・



何かがジャングルの中からこちらに向かってくる音が聞こえた。

その何かはかなり速いスピードで木々をなぎ倒し草木をはねのけてきてるようだった。



「・・・フッ、かなり大きな生物なのだろうが、今の俺ならどんな奴がこようとも俺に傷をつけることはできなぁい! かかってこいやー」





ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサァ!!!!





そして、そいつは正体を現した。

体長は10m・・・いや全長が見れないほどの赤黒い大ムカデが俺の目の前に鎮座した。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





「キシャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」



「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」




大ムカデの威嚇音と俺の絶叫が重なる。


すぐに回れ右をして全力で駆け出す。

だが、後ろから物凄い衝撃を与えられ、俺はジャングルの奥深くまで吹っ飛ばされてしまった。






数回地面にバウンドした後、木にやら何やらにぶつかりながらようやく止まる。


「いてててぇ・・・・・・。ああ、もうびっくりした。 なんだよあの化物・・・・」


不可視のバリアのおかげでダメージはなく、痛みなんて感じなかったが衝撃はモロに伝わった。

てか、俺テレポートできるのになんで使わなかったんだよクソ。


軽く腰を打ったのでさすりながら独り言ち、状況を確認する。










そこは昆虫の天国でした。

地面には普通サイズのムカデやヤスデ、毛虫などようなものが辺り一面を這いずり回り、犬猫サイズの蜂、蚊、ハエ、などが飛び回り、そして、極めつけは奥のほうに体長5mほどの巨大なゴキブリがその体格に似合わないほど細い二本の足で器用に仁王立ちし、残りの四本で腕を組み、そのつぶらな瞳でこちらを睥睨しているように眺めていた。

不可視のバリアのおかげか俺から半径3mには虫はいなかったが、バリアに蚊やハエがたくさんとまっていた。現在進行形で。






「キチキチキチキチィ」


「ブブブブブブブブブブーーーン」


「ガチガチグチャ カカカカカカカカカ」


ウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネウネ――





「みぎゃああああああああああああぁぁぁぁぁいやああああああああああああ!!!!」




俺は今度こそテレポートを使い、その星から脱出した。

_______________________________________________









「ハァーハァーッ、なんだよあの星・・・ハァ・・・虫の・・・・王国かよ・・・」




特段、激しい運動していないにもかかわらず息切れをしていた。

俺がテレポートした場所は昆虫の星が見える少し離れたところだった。

あらかじめ発信器の代わりになるものを放っておき、位置があいまいで見えずともすぐに移動できるようにしておいたのだ。


さっきのはめっちゃ驚いた。ヤバかった。死ぬかと思った。

今思い出すと、もしバリアがなければあの虫たちにゼロ距離で取り囲まれていたんだよな・・・・いくら強靭な肉体をもってしてもあれは・・・・・・・・やべ、鳥肌がやっべ。



それよりバリア君!! 君ぃ、あの虫たちをちゃんと敵と認識してくれたんだね! ほんっとうにありがとうございます!!









とりあえず、ある程度落ち着いたので状況を整理する。


まずは、当初の目的であった生物の住める星にたどり着いた。

しかし、そこは虫の王国で巨大な昆虫さんたちがたくさん蠢いていた。

まだ、ほんの一部分しか見ていないから虫しかいないとは断言できない。



「じゃあ、ちょっと索敵してみますか」


俺は目を閉じ念ずる。

すると丸い球体の影が浮かび上がる。

そこに虫と検索する。

球体が赤一色に染まった。

今度は虫以外の生物と検索した。

たちまち色は消え、元の丸い球体の影となった。






俺は無言でその星から離れる。




いこう。ここはもうすでに腐海に沈んでいる。


_______________________________________________









それからまたしばらく宇宙空間を彷徨うこと体感で数日間。





再び緑と青が占められた星を見つけることができた。

その星が大きいのなんの・・・・地球の5倍くらいはあるんじゃないか・・・・?

それに、見た目が地球よりも青く澄んでるかんじで綺麗だった。



「・・・・ハッ!? いかんいかん。 まずは索敵とマーキングしなきゃ」


どんなに綺麗な星であろうとそこには何が大半に住んでいるのか確認しなければならない。

特に虫さえ大半を占めてなければいい!!これさえなけれなんでもOKだ!!


そして、運命の索敵を開始する。

まずは虫と検索した。

丸い球体はうっすらと赤く染まった。

今度は虫以外の生物と検索する。

球体は濃い赤一色となった。




俺は安堵のため息をつく。



「これで少なくともこの星は虫天国ではないことがはっきりしたな。 そうと決まれば早速上陸だ!!」





虫天国ではないとはっきりしたせいか、二度目の上陸も相まって、俺はすぐに大気圏へ再び突入した。









かなり滅茶苦茶なこと書いてありますが私は正常です(たぶん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ