潜水 そして目的地へ
出会い編完結です
「どうしたの?」
ミラはきょとんとしてエルを見つめ。
「いや、お、俺は......別ルートでいくよ......弾とか、湿気っちゃうし......」
「?ハンドガンの弾程度なら、濡れても大丈夫の筈だけど......」
「え、えと......ど、どこまで続いてるか分からないし......銃器とか持ってたら溺れたら大変だし......」
「......貴方、泳げないの?」
「い、いや......泳げないって訳じゃ......」
「......泳げないのよね」
エルは力なく首を縦に降った。
ミラはため息をつき
「仕方ないわね......私が貴方を引っ張って泳ぐわ」
そう言うと、ミラはアーガスト兵の死体とポーチから使えそうな武器、弾、薬などを調達し、自分の銃に装填し、他の銃器は背負い、その他を自分のポーチに入れ、装備を持った。
エルも同じように装備を持った。
そして......
エルは水を前にして相当青ざめていた。
「仕方ないわね......まず、先に私が潜って行って、そのあと迎えに来るから」
と言って潜水し
数分後
ミラが戻ってきた。
今使わない装備は置いてきたらしい。
「この近くに拠点に出来そうな場所があった。そこでなら、安全に過ごせる。貴方も早く来て」
「お、俺は......」
ミラが少しイラッとし
エルの手を引っ張り、湖に引きずり込んだ。
湖は鮮やかなマリンブルーの色をしていて、揺れもなかったので進むには特に問題なかったが......
潜水してわずか数秒でエルは溺れかけていた。
そのまま目的の拠点に着いたが、エルは気絶してた。
よっぽど水が怖かったらしい。
仕方ないので頬を叩いて起こそうとしたが、起きない。
そして、ミラは最後の手段を使った。
エルの唇に自分の唇を重ね、空気を送っていた。
いわゆる人工呼吸である。
やっと目覚め、水を吐き出して起きた。
「やっと起きたの?全く......この部分だけはダメねは......貴方は......」
「す、すまん......」
反省しながら、頭をかいてた。
人工呼吸のことは知らないまま
「ところで、ここはどこなんだ?」
「......ここは、さっきの激戦区の地下にある洞窟の一つ。水脈のある洞窟よ。心配しなくても空気の通りもかなりあるし、襲撃の可能性はほとんどない。ここなら暫く使えるし、帰る手段を見つける可能性も見つけられるかもしれない」
と言いミラは、エルに頼みかけるように見つめ、話した。
「お願い。私と一緒に来て......一人では、難しいけど、貴方となら......」
そう言われながらもエルは答えた。
「今の俺に断る理由はないし、答えは、あのとき、言ったよ」
「ありがとう.......さて、そろそろ拠点作りをしたいから、手伝って」
「おう!」
こうして、二人の物語は、動き始めた......
二章のタイトルは未定ですが、随時更新します