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親愛なる寺崎の消滅

滝川「ルドルフさん!!」

高山「きさまー」

相沢「うぉおおおお!」

錦山「かぁーー!」

デモン「散れ! デラッサーダ!!!」


無残な姿となったルドルフの周囲に無残な姿となった四人の仲間達が手向けられた頃、寺崎たちはディマーリの本拠地へ向かっていた。


ヘンセイ「私たちは遊んでる暇はありません」

アリィ「連中がバカをやってる間に基地をぼろぼろにするのよ」

梅松「その通りだ!」

富澤「つまり奴らの本拠地はカラ、チャンスだ!!」


ディマーリの本拠地はそびえる丘の頂上にあった。

吸血鬼の屋敷を連想させる形と睨みを利かせている悪魔の彫像が富澤の背筋を震えさせた。


下松「臆するな、富澤」

下松「俺たちタジヒットが何の為に存在するか忘れたか」

下松「ディマーリを壊滅する為だ!!」

富澤「ぐわっ!!」


下松の台詞を聞き終えるやいなや、富澤の体を光線が貫いた。

光源は悪魔の彫像だった。

寺崎は貫かれた富澤の目に光が宿っていないのを直感で感じた。

寺崎は走り出した。


寺崎「助けてくれYO!」

ヘンセイ「寺崎さん! 危ない、そっちは!」


走り出した寺崎の姿が突如として消えた。

見れば地面が割れ、虚ろな穴がこちらを覗いている。

下松は一瞥して理解した。


下松「罠か……暴走しやがって」

下松「梅松! 早く門の中に――」


叫んだ下松の背中に温かいものが覆い被さった。

それは光を失った梅松だった。


下松「大馬鹿野郎!」


梅松を放り投げ、腰のベルトからナイフを取り出す。

同時に周囲を意識を回すが、ルドルフの知り合い勢は無事らしい。

流石はルドルフの知り合いだ。

下松は安堵した。

放たれた光線を察知し、ナイフで光を屈折させる。

ナイフは一瞬にしてどろどろとした鉄屑と化したが下松にはそれで充分だった。


下松「梅松の仇だ!」


悪魔の彫像が下松の膝によって砕かれた。

バラバラと崩れた彫像を見下ろしながら、下松は散っていったタジヒットの仲間に思いを馳せた。

唇を噛み切った、涙は出なかった。


アリィ「下松さん、行きましょう」

ヘンセイ「お仲間の……お仲間を無駄にしない為に」

下松「ああ……」


下松は残骸となった彫像の破片を蹴り飛ばすと、ディマーリの屋敷へ足を踏み入れた。


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