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第十三話 不調

Pv1500突破しました!!

これからも黒鉄の執事をよろしくお願いします!

 俺はいつもと同じ時間に目が覚めた。

体は重く、睡眠を欲しているがそうは言ってはいられない。

 今日も俺はルスティーナの執事として、彼女の為に働かなくてはならないからだ。

 洗い場から戻ってきたばかりの執事服に袖を通し、階段を下りる。

 起きて暫く経つが、アシヲスの笑い声が耳から離れてくれない。

 それくらい彼はインパクトの塊だった。

 彼の造り出した王剣があんな性格をしているのは、製作者の影響だと確信できる。

 まあリフィアとアグネス以外この学園で会った事はないがな。

「おや、どうしたんだい。顔色が悪いわよ?」

 レスニアさんだった。

 俺はそんな酷い顔色をしているのか?

 気づかなかった。

「久しぶりに本を遅くまで読んでいまして……

 あまり寝ていないんですよ」

 俺は説明するのが難しいので簡単な嘘をついた。

 説明しても頭のオカシナ奴とは思われたくはないからな。

「なんだい。

 夜更かし、してたのかい。それは自業自得だ。

 さあ、気分を切り替えて今日も料理の方頼むわよ!」

 背中をバシバシ叩かれ俺は調理場に移った。

 今日も調理台の上には食材が置かれている。

 さて今日は何を作ろうか……

 そんな事を考えながらいつものエプロンを身に付ける。

 今日は洋風でスクランブルエッグとサラダ、スープにトースト。

 後は果物を適当に切っておこう。

「おはようございま――

 どうしたんですか正嗣さん!」

「おわ! マサやん、顔悪い。

 間違えた、顔怖いそんな顔でアタシを見ないでよ!」

 ミリヤとスーヤが調理場に入るなり俺の顔を見てこんな反応をした。

 ミリヤは俺を心配してくれたようだが、スーヤは俺の顔を見てわざと間違えたに違いない。

 だから睨んでおいた。

 睨まれたスーヤは少し涙目。

 正直ショックだ。

 俺の顔ってそんなに酷い事になっているのか?

「えーと。俺の顔ってそんなに怖いか?」

「あったりまえじゃん!

 危うく失禁するかと思ったくらい……だい!

 痛いな。何で叩くのさ、ミリヤ」

「スーヤがはしたない事を言うからでしょ!」

 ミリヤは俺に向き直り、咳払いをして真っ直ぐ俺の目を見つめて来た。

 少しドキッする。

「どうかしたのか?」

「いえ、その――正嗣さんどうして、魔力の質と量が変わっているのですか?」

「魔力の質と量?」

「そうだぞ!

 昨日まで綺麗な白だったのに今日は薄汚れた灰色になっているじゃないか!」

 え、俺の魔力の色って白だったの?

 それは知らなかった。

 でも白って微妙だな。何色にでも染まるじゃん。

 汚れも目立つし。

「へー。灰色か。

 俺に魔力なんてあったんだな」

 これは驚きだ。

 この世界の住人でない俺には魔力は備わっていないものだと思っていた。

 俺には見えて……あれ?

 ミリヤとスーヤの周りになにかある。

「ミリヤ、君達を覆っているそれはなんだい?」

「え? 私達の魔力障壁まで見えるのですか?」

「いやいや。マサやん、ウソついちゃいけないよ。

 じゃあ試しに言ってみてよ……ワタシの色は何色をしている?」

「ウソじゃねぇよ。

 お前の色は黄色でミリヤは赤と水色の二種類だ」

 二人は黙ってしまう。なんだ? 違っていたか?

 そんな事はないはずだが?

「いえ、その……なんと言うか。

 本当に何があったのですか?」

 ミリヤは心配そうに俺の顔を見る。

 どうもしてないと言えばウソになるが、昨夜の事を彼女達に説明したとしてどう思うだろう?

 余計な事を言って二人を困らせたくはないし。

 この事はやっぱりルスティーナに聞いてみるのが一番なのだろうか?

 そうだよな。一応、俺の主人だしな。

「どうもしないよ。

 さあ、朝食の準備をしないと終わらないよ!

 ミリヤはスクランブルエッグを頼む、スーヤお前は果物を洗って盛り付け、手が空いたら食器の準備を始めてくれ」

 笑顔で二人に指示を出し、俺は朝食の準備を始めた。

 話を切り上げられた二人は不満そうな顔をしていたが……この埋め合わせはいつか必ずしよう。

明日もまたお会いしましょう。

アクセス数日々増加していて、かなりやる気が出ます。ユニーク数はあまりみたくないですね。現実を思い知らされますから。

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