ターゲットは私⁉
ふと思いついたので書いてみました(; ̄O ̄)
若干、主人公が哀れです^_^;
授業が終わり、私は、親友の成ちゃんと帰ろうと席を立った。
その時、後ろから声を掛けられた。
「篠原さん、ちょっといい?」
振り返ると……上田君が立っていた。
「上田くん?」
「うん。今から時間ある?」
「うん?少しだけなら……」
私は、驚いた。
彼は性格も良く、成績も優秀で、イケメンで、クラスでも人気。彼とは、挨拶程度しか話したことがない私にはびっくりだ。
「じゃあ、僕について来てくれる?」
「わかった」
成ちゃんに視線を向けると、口パクで"先に帰るね"と、言ってきた。
私も"わかった"と返事をした。
その時に成ちゃんが、哀れそうな目で私を見ているのを後から知ることとなる……。
彼は、私の様子を確認した後ーーーー
「じゃあ、行こうか」
「うん」
やっぱり、イケメンと歩くのは嫌だな〜
女子からは、"なんで一緒にいるのみたいな"目で見られた。
視線が痛いし………
うぅ、ごめんなさい……。でも、私のせいじゃないからね ‼
私は心の中で謝った。
「着いたよ」
そこは、社会科室だった。
いつも移動教室でしか使わないので、鍵がかかっていたはずだ。
でも、彼は普通に開けていた。
「えっ⁈ なんで鍵持っているの?」
私が驚いて声を出すと、彼は言った。
「俺が担任に言って借りてるからだよ」
当たり前のように言い切る彼を見て、びっくりしていた。
……今、俺って言ったような?
まるで、前もって準備していたらしい彼は、私に鍵を見せた。
いつもの上田くんとは、ちょっと違った。
………気のせいかな?
私は、気づかなかったことにした。
教室に入った後、彼は直ぐにドアの鍵を閉めた。私が直ぐに出るのを阻止するように。
考えすぎか……私は疑問を否定して、彼に尋ねた。
「上田君。用って何?」
上田くんは、真剣な表情をして……私に向かって言った。
「篠原千尋さん、好きです。僕と付き合って下さい」
それは突然だった。
彼から告白された私は呆然とした。
顔は、赤くなっていたと思うけど……私は、彼に返事をした。
「ごめんなさい」
彼は驚いていた。
「理由を聞いていい? 」
「あの……告白は嬉しかったです。でも、上田君が、わたしを好きだなんておかしいし、バツゲームとかなんでしょ? 」
「………」
彼は何も言わなかった。
やっぱり……
「なので、ごめんなさい」
「……篠原さんが考えていることは、よくわかった」
「……じゃあ、私はもう行くね」
私は、その場を後にしようとした。が、彼に左腕を掴まれた。
「……離してくれる?」
「やだって言ったら?」
「お願い。離して?」
「やだ。……俺のこと甘く見てるみたいだね? 君は。執念深いからね? 俺。俺から逃げられると思わないでね?」
彼は、笑顔で言い切った。
口調が違う‼ やっぱり、俺って言ってる‼
彼の変化に私は、戸惑った。
「あ、あの……上田君? 話し方が……」
「あぁ、これが素の俺だよ? いつもは、仮面被ってるからさ〜。やっぱり、疲れるんだよね〜」
えっ⁈ 仮面って‼
いつもの彼は、本当の彼じゃないと⁈
「二重人格だ……」
思わず、呟いた。
「うん、そうだよ? 俺に目を付けられたんだから、逃げられないからね?」
ヤ、ヤバイ‼ マズいのに目を付けられたかも……
私が、冷や汗をかきつつ彼から距離をとろうとしてると……
「まぁ、頑張って? 篠原さん。俺を絶対に好きにさせるけどね? 」
「逃げ切るから‼ 」
わたしは言い切った。
彼は、ニヤリとしたあと、爆弾発言をした。
「あっ、そうそう。君の親友の“佐久間成美”は俺の従姉妹だから、手を貸してくれると思わないでね?」
「ウソ⁉ 」
「本当」
「え〜⁉」
従姉妹って⁈ 成ちゃん‼
「だから、彼女は当てにならないし、俺に手を貸してくれるはずだからね」
彼は悪い笑みを向けて来た。
終わった……。
彼は、こちらを笑ってみてる。
笑顔を向けないで‼
ただでさえ、こっちは心臓がヤバいのに‼
私は、彼から逃げられるか……逃げられる気がしないけど……
でも……逃げ切りたいよ……。
篠原千尋:自分では、平凡だと思っているが本人が思っているよりも美人。成績は優秀だったり? 親友第一。
上田健人:学校では有名で、イケメンで、成績も性格も良い。はずだが、二重人格で本当は、結構俺様。成美は母方の従姉妹。
佐久間成美:千尋の親友。健人に好かれてしまった彼女を心配しつつ、2人が付き合えばいいと思っている。
やっぱり、設定が変わってしまったり…
読んでくださりありがとうございました(^O^)