2話目*自己紹介?
「ごめん。さっきはいきなり強引に引っ張って、ここまでつれてきて…」
「あ?別にいいし。逆に俺が怪我したことすぐに気付いたこと、すごいんじゃねーか?」
「そっ、そうですかね…///」
「ぶっ!顔赤っ!」
「なっ、そんなことないしっ!」
「隠しても無駄だぜ〜?」「うっ、うっ…」
「おっおい!な、泣くなって!」
オロオロ
「うっ…。」
「ほっほら、あれはジョーダンだからさ」
「ぷっ!あっはっはっはっ!引っかかった〜♪」
「お前〜」
「あは!」
「まてー!」
「ほらほら!全然追い付けてないよ〜?」
「」
「私に勝てるわけないじゃん!私、五十メートル走7.8だからね?」
「俺だって、7.9だし!」
「勝ててませんけど?」
「あのときはな、たまたま腹が痛かっただけだ!」
「それでも、今私に追い付けてませんよ〜?」
「う゛っざっ!」
「ほらほら〜♪」
「う゛おー!!!」
「あははっ!」
――――30分後――――
「はぁーはぁー…もう無理…」
「づ、捕まえた…。」
「こ、こんなに運動したの、久しぶりだよ…」
「お、れもだ…。ケンカしてもそこまで長引かないし…」
「ケンカしちゃだめだよ!」
「…!」
「だって、ケンカしたら、怪我するだけだもん!」
「…わかってねぇ」
「へっ!」
「椿はわかってねぇんだよ!」
「…!?」
「俺をそこら辺のやつと一緒にすんなっ!」
「!!」
「俺は、ダチを守るためにケンカしてる。ダチがやられそうになったら、俺がフォローするし、俺がやられそうになったら、ダチがフォローしてくれる。別に俺達からケンカふっかけてるわけじゃねぇからいいだろ。」
「…。」
「俺帰る。怪我手当てしてくれてサンキューな、んじゃ」
「っ…!」
ガチャリ
「うっ…くっ…んっ…」
涙が、次から次へと出てくる。「とまんなっ…うっく…えっく…」
〜♪
「?」
どこからか、音楽が聞こえてきた。
「!!」
それは、ケータイだった。
しかもそれは、東君のケータイだった。
「!」
ニヤリ…
メールがきてんじゃん!どれどれ…?
…全部男友達からじゃん!つまんないの!でも、ここにケータイがあるってことは…
ニヤリ…――――
いやいや、大丈夫か?自分よ。別にケータイを取りにきたところで、どーする…?
私には、何にも得じゃないぞ?
…。
まぁいいや…私が気にすることではない。
―――――――――――それから、二日三日たったが、東が来る気配はまったくしなかった。