1話目*東君
2000年7月
「おいてめぇ、ずらかせや」
「やっ、あのっ…」
「かせっつってんだろーが、ごらぁ!」
ゲシッ!
「――――おふっ!」
「てめぇら、弱いものいじめしてんじゃねぇぞ、ごらぁ!」
「んだと!てめぇ…!」
「く、組長!こいつって、西中で有名な…アイツじゃねぇですか!」
「っ!なんだと?!し、しょうがねぇ、ひくぞ!てめーら、覚えとけよ!」
「あっ、ありがとうございます…。」
「…。」
「ここ怪我してるじゃありませんか!私の家にきてください!こっちです!」
「…いい」
「や、でもここ怪我してるし…」
「いいっつってんだろぉが!」
「ダメです!」
ぐいぐい
「こっちです。」
――――――――――――
「それじゃあ、いきますよ…えいっ!」
「い゛っでーーー(泣)!」
「もう少しですからね…」
「もういいからーい゛っでーー!…もういいですよー(泣)」
「よしっ!これでOK!」
「あ゛り゛がどよ゛…」
「そーいえば、あなたの名前は?」
「俺は、東!御駈迩東だ!お前は?」
「私は、波瀬川 椿です。よろしくお願いします!」
「ぶふっ!ガキの自己紹介みてぇ」
「なっ!なにそれ!これから仲良くしようと思ってたのに!」
「ジョーダンだ、ジョーダン!よろしくな?椿!」
「…うん。」