終戦の日なので祖父から聞いた話を語り部として引き継いでみる。
「祖父から聞いた話」
東南アジアのどこかに向かっている軍艦に乗っていた時の話だそうです。
本来とは違うポイントで米国の軍艦に遭遇し、艦上から米国の戦闘機が次から次へと祖父の乗る軍艦を攻撃してきた。
機銃が雨のように叩きつける音が、とても怖かったそうです。
祖父は艦底付近で作業をしていた。
その時、突然、ドーンと突き上げるような揺れがあった。
目の前を見ると……
魚雷が爆発せず、軍艦に突き刺さって艦底に穴を開けていたそうです。
米国の攻撃で大破した軍艦。
祖父は、その偶然できた穴から脱出し、命からがら生き延びた。
もし魚雷が爆発していたら……
私は、ここにはいないのかもしれない。
祖父が戦争について語ったのは、かなり珍しいことでした。
当時、10歳くらいだった私は、よく分からないまま「大変な話なんだな」くらいにしか受け止めていませんでした。
今は、聞けて良かったと思っています。
子供にとって、戦争は遠い世界の出来事です。
だからこそ、知る機会があれば、ぜひ触れてほしい。
祖父は笑い話のように話していました。
でも、絶対に怖かったはずです。
もしかすると、思い出したくない話だったのかもしれない。
それでも、孫には聞かせておきたかったのだろうなと思います。
8月15日は終戦の日。
夏休みのあの時に祖父から聞いた、私にとっての「戦争の話」を残しておきます。




