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芳一郎奇談-四谷怪談  作者: 水嶋


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13/15

お祓い

「この度は、ご迷惑をお掛けいたします…」


四谷さんのお宅をお借りする為に琢越さんにお願いした。


今は一時的に琢越さんが管理していた。


四谷さんの縁戚は遠いので、現状鍵などを初天さんから預かっていた琢越さんが管理している。


その内受け渡し…取り壊されて土地も処分されるのだろう。



「いえいえ、四谷さんのお宅には私もお世話にも仲良くもさせて頂いてましたから。どうかこの家が取り壊される前に解決出来ればと…」


「そうですか…」



「あっ!タクさん!久しぶりー!」


「幸次郎、今回手伝うってな。」


「そうだよー。」



「あの…お2人はお知り合いで?」


「うん。そう。タクさんはまあ俺の師匠ってか親父みたいな人かな?」


「へぇー!」


「まあ、知り合った経緯はコイツが子供の頃に変なものが付いてるのが見えて…口咲さんを紹介したのがキッカケですね。」


「そうそう!だから口咲さんは俺のお袋って感じ?」


「だまれ。私はお前みたいなん産んだ覚えはない。私は姐さんだ。」


「あはは。今はピンク姐さんだね!」


「ピンサロの風俗嬢みたいな字名はやめろ。」


「佳奈。聞いちゃだめだ。」


「…もう聞こえてる…」



「えっと…琢越さんと口咲さんはどう言ったお知り合いで?」


「私は坂田家の人間です。幸次郎は甥っ子です。坂田家は代々佐伯家と縁がありましたから。」


「成る程…坂田家の人間も何か能力みたいなものがあるんですか?見えないモノが見えるとか…」


「いえいえ、これは昔人外にやられまして…視力を失った代わりに備わってしまいました。その時も口咲さんにはお世話になりまして。」


「成る程…」



「それでは、そろそろ宴を始めましょうか。いい感じに逢魔時となってるわ」




「ハイ…」




口咲さんの開幕宣言で幸次郎くんが演奏を始めた。



逢魔時…


大体夕方の午後5時から7時頃を指す


その名の通り何やら妖怪や幽霊といった怪しいものに出会いそうな時間


という意味合いを持っている。

不吉な時間ともされ、この時間帯に魔物や妖怪が活発に動き出し、災いが起こると信じられていた。




「佳奈、見える?」



「うん。いい感じにノってる。お父さんから少し離れてる」



人外もノリは良いんだな。


「じゃ、始めるか。」





○○○○○○○○○○





「ヨォ!テメェ巌ってダッセェ名前だってなぁ?」


「あんだあ?テメェ。」


「何か元禄なんてチンケな時代の奴だってなぁ?おめーチン毛は生えてんのかあ?お姐さんが見てやろっかあ?」


「黙れ変態クソババア。テメェは大人しくジジイのチンコでもしゃぶってろ!」


「テメェの方がジジイだろうが!人間しか襲えねえ小物がなぁ。粋がってんじゃねえよ!」


「テメェこそジジイにしか相手されねえババアだろうが!」


「あはは!アタシは人選んでんのさ!イケメン限定な!まずテメェは眼中ねぇから。ザーメン!」


「テメェだけは許さねぇ!ツラかせや!」


「おうおう、上等上等!出てこいや」




「叔母さんに向かって巌が飛びついてきた!気をつけて!」



「おうよ!」






そう言って出てきた人外を口咲さんは…




蹴り飛ばしていた。


みたいだ。見えないけど回し蹴りしてる。


その後あの痛そうなピンヒールでグリグリしていた。


少し巌が哀れに思えた…




てかお祓いって


力技なのね…


あと舌戦大会…

口悪すぎ…

ラップバトルみたいだな…


佳奈…悪い影響がない事を祈る…






その後祈祷師らしく何か唱えていた。




「最後に天国見せてやったからな。迷わず成仏しな。」




そう言って空を見上げていた。





○○○○○○○○○○






「いやあ…私は巌くんの事が気掛かりだったので…本当に有難うございました。」


「そうだったんですか…やっぱり琢越さんには見えていたんですね?巌が」


「はい…すみません…恐らく衣羽さんが殺されて取り憑いた後、衣羽さんが成仏した後も人外なので一緒に行けずこの家に取り残されていたのかと」


「成る程」


「このままこの家が取り壊されると恐らく地縛霊になってしまうと思って…」


「それで私をお別れ会に呼んだんですね。」


「はい…申し訳ありません。原田さんはその…気に入られやすい体質かと思いまして…」


「琢越さんにもお見通しだったみたいですね。」


「あと…優しい方だと思ったので…多分巌くんを救ってくれるんじゃ無いかなって…」




「あのー。その事なんだけど…」


「何ですか?口咲さん」


「芳一郎さん…ゴメンね。アイツ執念深かったみたい…」


「?」


「芳一郎さんの左手小指…ホントゴメン…」



そう言われて自分の小指を見ると…



爪が真っ黒だった。



「うわっ!何じゃこりゃ!怖っ!」


「多分、巌が残っちゃった…」



「えぇ!?何とかして下さいよお!怖い!」


「まあ、多分大丈夫。もう恨みとか怨念みたいなのは感じないから…」


「でも…怖すぎる…」


「多分、芳一郎さんが優しい人だから一緒にいたいんだろね。多分悪さはしないから。まあ新しく出来た黒子位に思ってれば大丈夫だよ」


「えー!!」


やっぱり最後に哀れに思ったのが仇となったか…





嫌だあ。俺、そんな優しさ捨てたい


何か口咲さんはパワー型だったみたいです…

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