幻想白、白狼
淡い雪が降っている。
地面は白く光り輝く雪の芝生が広がっている。
ここは昔、2対の狼が大いなる毒蛇と戦い、役目を果たした場所、火狩神社だ。
私はなんとなくこの場所が好きで、神社で祀られている狼に逢いにきてしまう。
なんとなく、神社の歴史が知りたくなり、来たばかりの時に神社の看板に書いてある歴史の伝聞書のようなものを読んだ。
毒蛇は白髪の少女を急襲し、飼い主である少女を狼は守護した。
という内容の文面が神社の看板に書かれていた。
なんともいえない、疑問ばかりが湧き出てくる。
祀る方は危険な蛇じゃないのか、封印とかはしないのか?とか、歴史書を読む限り狼は山の神の使い...のようだし、それを踏まえると白髪の少女は山の神ということになる。
普通は白髪の少女を祀る神社を作るだろ...という謎があるが、まぁいい。
私は何故か此処に足を運び、拝んで、雰囲気や趣きを楽しむ。
来る理由は分からない、行きたくなるし、まるで故郷に帰るように懐かしく感じるのだ。
200年前
火狩神社〜火中
白髪の少女の半身は千切れ、塵となり少しずつ消えて行く。
大蛇は塵となって消えて行く少女を見ながら呟く。
「何故この場所を護る、火狩伊海之命よ。」
「私が生まれ、祀られ。神としての生命を続けられたのはこの場所のお陰だ...」
「だから...なんだ。」
神社の境内、社の火が高く、高く、上空に流れ行く。
煙は黒く、暗き夜でも炎によって照らされた煙は黒く鈍く世界を染める。
「私が神として消えたとしても、この場所は必ず、永久に続かせる、この子達に任せるとするさ。」
2対の狼が少女の影から現れた。




